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2020/11/24

■湯島サロン「自分の言葉で語る 身体から語る 身体と語る」報告

川端修平さんの身体知サロンには17人が参加しました。

Rebalance20201121

修平さんは、自分の体験から話し出し、参加者の一人が指摘したように、肌感覚の言葉で語ってくれました。
まずは体験ということで、修平さんが最近学んでいる「三軸調整によるリバランシング」のワークを全員で行いました。三軸というのは、身体の左右の捻れ、左右の傾き、前後の屈折を支える身体の基軸のことです。
修平さんのガイドのもとに、各自それぞれの身体軸のバランスをチェックし、軸の偏りを確認し、それを正す簡単なボディワークをしました。

ワーク前後で、たとえば立っている感覚に違いができたかどうかを問われました。
またボディワーク前後に、各自短い瞑想も行ったのですが、そこで感ずる違いも問われました。
「地に足がしっかりとついている感じが高まった」とか「身体が動きやすくなった」とか、いろいろ反応がありました。私も足の裏の感覚が高まりました。

身体がゆるやかになると、心や思考も解放されるのかもしれません。その後の話は、いつも以上に活発で、修平さんが想定していたのとは違った方向に飛んでいってしまったかもしれません。

私は、最近の若い世代が「身体知」に関心を強めているような気配を感じていますが、そう話したら、若い世代の参加者から、スマホとにらみあっている人が多いからそんなことはないと反論されました。
私は、スマホに向かって忙しく指を動かしている若者に、身体知への渇望を感じているのですが、残念ながら賛同は得られませんでした。
多くの人は、最近の若い世代は「言語〈文字〉知」の世界に浸っていると捉えているようです。しかし、身体知よりも言語(文字)知に傾いているのは私たち世代のほうではないかと私はサロンを通じていつも思っています。
身体知と言語知とでは、世界が違っていて、なかなか分かり合えないのかもしれません。

コミュニケーションも話題になりました。
若い参加者から、言葉の定義もしないで議論しているので話がかみ合っていないと指摘されましたが、まさにその通りで、進行役としては大いに反省しました。
コミュニケーションから信頼の問題になり、さらには生き方を他者に示唆することの是非まで話は進みました。
ここでも「身体知」と「言語知」の世界の違いを思い知らされましたが、言語知によるコミュニケーションは実に難しいことも改めて実感しました。

いずれにしろ、身体としっかりと付き合うことを私たちはいささかおろそかにしているような気がします。リバランシングワークは、それを気づかせてくれました。
不登校気味の息子を持つ母親からの発言に、改めてそのことを感じました。
彼女からその後の報告をいつか聞きたいです。

乗馬をやっている女性から、馬に乗ると自分の身体を自覚できるという話がありました。
私たちは、本来、いつも自分の身体と会話しているはずですが、あまりに言語知に縛られていているために、それを忘れがちなのかもしれません。
時に意識的に身体を意識し、身体と語り、身体から語ることがいいのかもしれません。
リバランスできれば、軽やかに歩けるようになる、つまり軽やかに生きられるようになると、修平さんは話してくれました。私たちはもっと身体を知る必要がありそうです。

コミュニケーションや信頼に関する議論につながりますが、言語(文字)や行為は嘘をつけますが、身体や存在は嘘をつけません。ですから、身体知で生きていると、すべてが信頼でき、実に生きやすくなる、というのが私の体験です。無理にコミュニケーションしようと思う必要もなくなります。

身体と意識のつながりや関係の話もありました。
そこから西洋科学(身心二元論)と東洋思想(心身論)の話も出ました。
この話はいつか取り上げたいテーマです。

リバランシングワークによって、修平さんは自分が変わったと話してくれましたが、修平さんの近くに座っていた参加者も、半年前の修平さんとは違う感じだと言っていました。彼の世界は今、大きく変わりつつあるのかもしれません。

修平さんはいま、リバランス・マッサージに取り組んでいるそうです。
施術もしているようですので、興味ある方は一度、修平さんのマッサージを受けてみるのもいいかもしれません。
みんながバランスを取り戻せば、社会もまたリバランスできるかもしれません。
改めて、そんなことを考えさせられたサロンでした。

 

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