■節子への挽歌4811:出刃包丁の思い出
節子
キッチン周りの物の整理をしていたら、出刃包丁が出てきました。
2つの意味で、節子との深い思い出のある包丁です。
そもそもこの包丁は、北九州市の収入役だった山下さんからもらったものです。
山下さんとは夫婦ともにいろいろと付き合わせてもらいましたが、たしか北九州市で開催された花のイベントに夫婦でお邪魔した時に、その1日、山下さん自らが案内をしてくださったことがあります。
その時に、なぜか別れ際に、この出刃包丁を私に下さったのです。
なんで出刃包丁なのかわからなかったのですが、たしか、佐藤さんもそろそろ料理をするようにしたらどうですか、というようなことを言われた気がします。
私が料理を全くしないことを山下さんはよくご存知でした。
まだ節子の胃がんが見つかっていない時のはずです。
その後、節子の胃がんが発見され、自分がいなくなったあとのことを心配して、節子が私に料理を教えようとしたことがあります。
その時に、この出刃包丁で魚をおろしたことを憶えています。
もちろんうまくいきませんでしたが、その後、エプロンまで買ってきてくれて、天ぷらなどを教えてくれた時の写真も、別のところから、これも偶然に出てきました。
残念ながら、この出刃包丁はその後、箱に戻されたまま、2度と使わらなかったようです。
それが奥の方から出てきたのです。
私には残念ながら使えません。
娘のどちらかが使ってくれるといいのですが、今時は出刃包丁など使うことはないでしょう。
ところで、その山下さんとも最近はご無沙汰です。
共通の友人がいるので、もし何かあれば連絡が来るはずですが、ないところから推測すれば、お元気で相変わらずの活動に取り組んでいる事でしょう。
私よりも少しだけ年上ですが、長年、登山で体を鍛えているので、私よりよほど元気なはずです。
しかしどうされているでしょうか。
今生では再会はかなわないかもしれませんが、まあ来世ではきっと会えるでしょう。
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