■第5回益田サロン「予防注射と免疫」報告
今回の益田昭吾さんのサロンのテーマは「予防注射と免疫」。
新型コロナのワクチン接種の是非も話題になりましたが、「自己・非自己」と免疫に関する基本的な話もあり、新型コロナウイルスとの付き合い方に大きな示唆をもらえるサロンになりました。
私たちは新型コロナウイルスに関して、「感染者」数や不安を感じさせられる情報が毎日のように届けられて、その上、行動自粛まで要請されていますが、そもそもウイルスそのものに関してはほとんど何も知らないように思います。
知らないがゆえの不安感や恐怖感が社会を覆っているのかもしれません。
その意味で、益田さんのサロンではいつもいろんな気づきをもらえます。
益田さん自身、参加者と一緒になって考えてくれる姿勢をとっていますので、参加者の発言もとても参考になります。
こうした情報提供や話し合いの場がなぜもっとないのかが不思議です。
とりわけ今回は、私にとってはとても元気づけられる内容で、湯島のサロンをつづけてきたことも間違いではなかったと思えるサロンでした。
今回、益田さんは最初に「自己・非自己」とMHC抗原やACEの話をしてくれました。
MHC抗原については、「内憂外患」という形でわかりやすく解説してくれたのですが、つづけて「ミッシング・セルフ」の話をしてくれました。
いずれも専門用語ですが、私にもわかるような生活用語で話してくれました。
これに関して報告しだすと長くなりそうなのと私も十分には理解できていないので報告は省略しますが、ウイルス感染の仕方や免疫の作動のこと、さらにはワクチンの意味が実感的に理解できました。
「ミッシング・セルフ」という言葉は、私は初めて聞いたのですが、私が長年「自己・非自己」論に関して抱いていた疑問がすべて氷解したような示唆に富む話でした。
「ミッシング・セルフ」とは、簡単に言えば、自己なのに自己と認識されないことがある自己という意味です。益田さんは、社員証を身に着けていない社員のようなものと解説してくれました。自己なのに自己と認識されない自己。
つまり「自己」とは何かを問い直すヒントがそこにあるように思えたのです。
「自己」をどう捉えるかに関しては、益田さんはこれまでも何回も問いかけてくれていましたが、ようやく益田さんの意図が理解できました。
私の勝手な解釈ですが、要するに「利己」とか「利他」とかいう発想が、そもそも問題なのかもしれません。小さな自己(個体)を犠牲にして、大きな自己(種)を守ることは、生物界ではよく報告されています。
視野を広げれば、自己の範囲は広くなり、周辺の「他」もまた「自己」に包み込まれる。
それに伴い、自己のためが「家族のため」「仲間のため」になり、「みんなのため」になっていく。ちなみに、外出自粛、会食自粛も、マスクも手洗いも、自分のためというよりも感染を拡大しないための「みんなのため」とも言われています。
「自己」をどう捉えるかによって、「非自己」の捉え方も変わってくる。
そこからいささか発想を飛ばしてしまえば、COVID-19と敵対するという発想がそもそも間違いではないかと言えるような気もします。
ところで、ワクチンはある意味で、COVID-19感染症に人為的に軽く罹ることともいえます。
私のこれまでの新型コロナ対策は、「軽く罹患し身心の免疫を蓄積していくことで発症を抑えよう」ということでしたが、この方針をこれからも持続しようと改めて思いました。間違っているかもしれませんが、これが私の今回の感想です。
参加したほかの人は、全く違った感想を持たれたかもしれません。
しかしどう考えても、昨今の動きは私には理解しがたいことばかりです。
やはりもっと話し合う場が欲しいです。
益田さんにはやはり時々サロンを開いてほしいと改めて思いました。
そしてできるだけ多くの人がそういう話し合いの場で話し合ってほしいとも思いました。
「正しくおそれよ」と当初言われていましたが、だれも事実を知ろうとしない。公表されているデータは実に作為的なモノばかりですが、なぜかそれをベースにみんなおそれて、行動自粛に努めている。
問題は医療の話ではもうなくなっているような気がします。
サロンの報告にはなっていませんがお許しください。
「自己・非自己」問題は、もっと大きな視点で、一度サロンをできればと考えています。
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