■改めて「地産地消と地消地産」
最近、時評ブログをあまり書いていないのですが、昨夜、久しぶりにコメントが書かれていました。
2008年6月10日の記事「地産地消と地消地産」です。コメントしてくれたのは、スマート・テロワールに取り組んでいる安江さんです。
その問いかけに応えるために、私も記事を読み返しました。
昨年、斎藤幸平さんの「大洪水の前に」という本を読みました。
斎藤さんは、「人新世の資本論」という本で話題になりましたが、マルクスを読み直している人です。湯島でも「人新世の資本論」を題材にしたサロンをやりました。
その書名に違和感があり、私は読んでいませんでしたが、「大洪水の前に」は読んでいました。それによれば、マルクスは、資本主義経済が自然を攪乱していることをとても危惧していたそうです。私は生半可の知識でマルクス嫌いでしたが、マルクスがそう考えていたことを知って、ほっとしました。
それはともかく、私は自然に支えられてこそ、人の生活は豊かになると考えています。ですから基本は自然に恵みを素直に生かすことであり、人の知恵や欲望だけで、自然を変えてはいけないと思っているのです。
それで「地消地産」という発想に違和感を持って記事を書いたようです。
「地消地産」は、「地域で消費するものは地域で生産しよう」ということですから、素直に賛成してもいいのですが、そこに「暴走の危険性」を感じてしまうのです。なにしろ人間の欲望は際限がないからです。
最近の「お金の餌付けされた」日本人をみていると、そう思わざるを得ないのです。
なにしろSDGsさえ、収益事業のネタにしてしまうのですから。
私が会社を辞めたのは、そういう企業の動きに違和感を持ったからです。
当時、これからの成長市場は「環境」と「福祉」だといわれていました。
それに抗いながら30年生きてきましたが、時代の流れは加速されこそすれ、変わりませんでした。
気が向いたら昔の私の記事をお読みください。
コメントももしよろしければ。
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