■2月オープンサロン報告
今回のオープンサロンは、「茶色の朝」シリーズも兼ねてとご案内しましたが、なかなかそうはならず、結局は雑談的サロンから抜け出せなかったような気がします。
一応、進行役の私としては、最近の政治状況を踏まえて、話し合いのテーマを「なぜ人は嘘をつくのか」に設定して、意見をぶつけ合いたかったのですが、みんなもう、「嘘」には慣れきってしまっているのか、興味を感じてもらえなかったような気もします。
私は、たとえば山田広報官事件に関しての国会での質疑のやり取りを見ていて、みんな山田さんが「嘘」をついているのを知った上での茶番というか、演技をしているとしか思えないですし、山田さん自身は逆に「嘘」をつきとおすことが仕事だと思っているのではないかと思うのですが、もしそうなら、現代において「嘘」とはいったい何なのかを話し合いたいと思っていたのですが、なかなか話し合いに乗ってくれる人がいません。
もうみんな「茶色の社会」になじんでしまったのでしょうか。
「嘘」と「真実」の境は必ずしも明確ではありません。
トランプ支持者にとっての嘘は、バイデン支持者にとっての真実であり、その逆もまたそうでしょう。
あるいは、真実を言わないような「言わない嘘」もあるでしょうし、逆に、言葉にはしない「言わない真実」もある。
同じ「事実」に触れても、全く真反対に解釈する人がいますが、そういう場合、お互いに相手の発言が「嘘」だと思うこともあるでしょう。そこから理解し合いながらの話し合いがはじまれば、新しい事実にたどり着けるかもしれません。
私は、意図的にはあまり嘘はつきませんが、他者から見れば嘘をついている場合も少なくないでしょう。それを指摘され、受容できれば、私の世界は広くなりますが、自分の意見に固執すれば、世界は狭くなるでしょう。
そんな話し合いをしながら今の政治を考えたかったのですが、見事に不発に終わりました。
「政治と嘘」のテーマは、面白いテーマなのですが。
意見をぶつけ合う話し合いは不発でしたが、代わりに「企業の広報」問題でちょっと熱い話し合いになってしまいました。知識のぶつけ合いなので、意見の話し合いではありませんでしたが。
しかも熱くなったのは3人だけで(私も当事者になってしまいました)、他の人は退屈だったでしょう。進行役としては大いに反省しています。まあ時々やってしまう失敗ですが、サロンのホストとしては失格ですね。困ったものです。すいません。
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