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2021/04/03

■第13回万葉集サロン「高市黒人2…旅に彷徨う〈な〉無き〈わ〉」のご案内

4月の万葉集サロンは、前回に続き、高市黒人をとりあげます。
黒人のことをもっと知りたいという人もいると思いますし、当時の「旅」ってどんな感じだったのだろうと思っている人もいるでしょう。

升田さんからの案内文です。

高市黒人の歌を実作認定してゆくと、旅の歌に限られてきます。
しかも、序詞も枕詞も使用しない短歌のみの旅の歌には、家郷を思う羇旅歌の常套句も見当たらないという特異性があります。特に近現代に入ってからはそれを、個の「愁」を深めた美しい叙景歌として高く評価しました。

「旅」は古代から神話伝説や歌謡の主要なテーマでした。それは、異境を行く生命の危険を回避するために神に捧げた呪歌であったり、行路死人の霊を慰めるための挽歌であったりしました。
中でも特に注目したいのは、旅と「妻」との関係です。

万葉集を読む基軸に置いている「た」「わ」「な」の関係からみると、黒人の「旅」の歌はやはり古代和歌・万葉集の中で主要なエポックを創出しているように思います。

なぜ「たび」というのか。国語学の問題ですが、黒人の歌にそれを解く一つのヒントがあると考えることもあります。

黒人の「旅」の歌はやはり古代和歌・万葉集の中で主要なエポック。なんだかワクワクしますね。それに、なぜ「たび」というのかも、気になります。

升田さんによれば、前回は様式についての話をしましたが、今回は主題について話してくださるそうです。

升田さんは、こんなことも書いてきてくれました。

旅は、異境に入ることであり悪神の禍を避けなければ無事に帰還することはかなわないわけで、そこに「わ」と「な」の乖離と結合の不思議がある。黒人の「な」との乖離、「わ」の喪失は古代の旅の本質を黒人らしく顕在化したものかもしれない。

なんだかまた話題満載で、時間が足りなくなるのが心配です。
なお前回参加されていない方も、高市黒人なんて知らないという人も歓迎です。
万葉集の新しい魅力に出会えるかもしれません。

気楽にご参加いただければうれしいです。

〇日時:2021年4月17日(土曜日)午後2時~4時半
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇講師:升田淑子さん(万葉集大好き研究者/元昭和女子大学教授)
〇テーマ:「高市黒人2…旅に彷徨う〈な〉無き〈わ〉」
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com)

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