■半藤一利さんの最後の著書「戦争というもの」
テレビで半藤一利さんの最後の著書「戦争というもの」を知りました。
半藤さんが孫の北村淳子さんに編集を託した本だと聞きました。
半藤さんが何を次世代に残そうとしたのかに興味があって、早速に読んでみました。
太平洋戦争中の語られた言葉のなかから、孫にも知ってほしいと思ったものを半藤さんが選んで、その背景などを紹介しています。
それを読んでいくと、戦争のむなしさやおぞましさが自然と伝わってくる本です。
半藤さんの人柄も。
半藤さんならではの本のような気がします。
当初、半藤さんは37の言葉を考えていたそうですが、それも手書きのメモで本書に掲載されています。
本書の最初と最後に、半藤さんの手書きの言葉が書かれています。
冒頭の言葉は、「人間の眼は、歴史を学ぶことではじめて開くものである」。
巻末の言葉は、「戦争は、国家を豹変させる、歴史を学ぶ意味はそこにある」。
歴史をきちんと学べる国になってほしいと最近つくづく思います。
いまの学校教育にはあまり期待できませんが、そもそも歴史は、教えらえるものではなく学ぶものだと思います。
気楽に読める本なので、ぜひ若い世代の人に広がるといいなと思います。
できれば若い世代で読みあってほしいものです。
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