■半藤一利さんの最後の著書「戦争というもの」
テレビで半藤一利さんの最後の著書「戦争というもの」を知りました。
半藤さんが孫の北村淳子さんに編集を託した本だと聞きました。
半藤さんが何を次世代に残そうとしたのかに興味があって、早速に読んでみました。
太平洋戦争中の語られた言葉のなかから、孫にも知ってほしいと思ったものを半藤さんが選んで、その背景などを紹介しています。
それを読んでいくと、戦争のむなしさやおぞましさが自然と伝わってくる本です。
半藤さんの人柄も。
半藤さんならではの本のような気がします。
当初、半藤さんは37の言葉を考えていたそうですが、それも手書きのメモで本書に掲載されています。
本書の最初と最後に、半藤さんの手書きの言葉が書かれています。
冒頭の言葉は、「人間の眼は、歴史を学ぶことではじめて開くものである」。
巻末の言葉は、「戦争は、国家を豹変させる、歴史を学ぶ意味はそこにある」。
歴史をきちんと学べる国になってほしいと最近つくづく思います。
いまの学校教育にはあまり期待できませんが、そもそも歴史は、教えらえるものではなく学ぶものだと思います。
気楽に読める本なので、ぜひ若い世代の人に広がるといいなと思います。
できれば若い世代で読みあってほしいものです。
| 固定リンク
「政治時評」カテゴリの記事
- ■尽きることのない市場、尽きることのない争点(2023.10.05)
- ■戦争はなぜ起こるのか(2023.08.24)
- ■「歴史の逆流」(朝日新書)をお勧めします(2023.06.02)
- ■日本国憲法は誰が誰のためにつくったのか(2023.05.03)
- ■佐藤章さんの「職業政治家 小沢一郎」をみんなに読んでほしいです(2023.03.27)
「教育時評」カテゴリの記事
- ■日本の子どもたち(15歳)の精神的幸福度は38か国中37位(2023.06.05)
- ■クイズは楽しいのに入学テストはなぜ楽しくないのか(2022.01.17)
- ■半藤一利さんの最後の著書「戦争というもの」(2021.06.25)
- ■子どもたちはやはり信頼できます(2020.05.10)
- ■「社会的セーフティネットの構築」(岩崎久美子編)をお薦めします(2019.03.29)
「平和時評」カテゴリの記事
- ■がん民間療法体験32:30日までの報告(2023.10.22)
- ■裁判もまた事件(2023.09.05)
- ■戦争はなぜ起こるのか(2023.08.24)
- ■9日は湯島で「祈りのサロン」です(2023.08.06)
- ■重田園江さんの「真理の語り手 アーレントとウクライナ戦争」を一気に読みました(2023.05.30)
コメント