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2021/07/12

■7月オープンカフェサロン報告

7月のオープンサロンは、珈琲豆の焙煎から始めてコーヒーを私が淹れるという試みでした。本来は高熱でないといけないのでガスコンロが必要なのですが、重いので湯島にある電熱ヒーターで焙煎することにしました。

参加者も少ないだろうと思っていたのですが、なんと10人を超す人が来てしまいました。しかも久しぶりの人や初参加の人も。
人数が少ないなら焙煎も大丈夫だと思っていましたが、これだけ多いと大変そうです。
しかし、暑い日だったおかげで、最初に熱いコーヒーを飲む人はと訊ねたら4人しか手が上がりませんでした。

それでまずは4人分の豆を焙煎して、コーヒーを淹れました。
豆は有機のグアテマラです。おいしいはずです。
ところが飲んだ4人は誰一人「おいしい」と言いません。
確かに炒り方によって味が全く違います。
やはり熱の温度が不足していたのと、少し炒り方が弱かった。
しかも豆の挽き方も粗すぎた。

2回目は代わりにやってもいいという段田さんにお願いしました。
段田さんは時間をかけて炒ってくれましたが、時間をかけた割には炒り具合はやはり浅く、今度はていねいに挽いたのですが、やはり誰も「おいしい」と言いませんでした。
というわけで、焙煎からのおいしいコーヒーカフェの試みは完全に失敗しました。
いつかまた再挑戦します。

ところで話し合いはいろいろと広がりました。
何しろ異色な論客が集まったからです。
私の関心事は、緊急事態宣言とオリンピック開催がどうしても私の中では整合しないので、私はどうしたらいいのでしょうかということでしたが、話はもっと深い問題、たとえば「生きる意味」まで進みました。

ある人がいまは断崖絶壁の崖っぷちにいる、という話をしました。
それに反論して、一時の異常さを乗り越えれば元に戻るという人もいました。
しかし、今回の参加者には「崖っぷちの危機」論者が多かったような気がします。

私の関心は、いつも「自分はどう動いたらいいか」なので、どうしたらいいのかと問いかけましたが、私にとって参考になる答えは出なかったような気がします。
そこで、崖っぷちから飛び降りる絶好のチャンスではないかと問いかけましたが、これは不評で、みんなからそんなことをしたら死んでしまう、少なくとも大怪我をすると反論されました。

でもそうでしょうか、どんなに高い崖であろうと飛び降りて必ず死ぬとは限らない。
私にはそう思えるのですが、しかし、どんなにひどい現実でも、そこから抜け出すのはみんな不安なのでしょう。そして、状況を変えられないのであれば、見ないようにするという生き方に逃げているような気がしてなりません。
珈琲がおいしく淹れられなかった負い目があるので、そこまで強くは主張できませんでしたが。

今回は新たに参加してくださった方もいるので改めてみなさんの自己紹介をしてもらいました。自己紹介してもらうといつも新しい気づきがあります。
人はどんどん変化している。そんなことにも気づかされます。
いろんな示唆に富む話が交わされていましたが、私は珈琲の挫折で気が萎えていてあまり記憶を呼び戻せません。
ともかく焙煎に失敗したサロンだったことだけは間違いありません。

珈琲にこだわるサロンを今度は別のかたちでもう一度企画するつもりです。
たぶん今回以上においしくないコーヒーになりそうですが。
そこから「おいしい」とは何かの議論になれば面白い。
そういえば、今回もうなぎの話も出ました。

ところで、サロンの終盤にすごい雨が降ってきました。
その雨の後、東京には大きな虹が出たそうです。
私も帰宅した直後に自宅近くの手賀沼の上に大きな虹がかかりました。
その虹を見ながら、自然は大きな災害ももたらすが、大きな癒しも与えてくれると思いました。自然はともかく包容力が大きい。

崖っぷちから飛び降りても、自然がやさしく包んでくれるでしょう。
そんな気がしてきました。

もしかしたら、いまは崖っぷちから飛び降りて生き方を変える絶好のチャンス、社会を変えていく絶好のチャンスかもしれません。
崖っぷちから飛び降りる勇気を持ちたい。
そんな気にさせてくれた虹でした。
いや、そんなことを考えさせてくれるサロンでした。

202107opencafe

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