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2021/08/19

■湯島サロン「ムーンショット計画をどう受け止めるか」のご案内

山森さんの第5回サロンでは、「トランスヒューマニズム」(新しい科学技術を用い、人間の身体と認知能力を進化させ、人間の状況を前例の無い形で向上させようという思想)をテーマに話題提供していただきましたが、そのサロンに参加した嶋内さんと清水さんが新型コロナ騒ぎをきっかけに、ちょっと気になることを調べだしたら政府の「スマートシティ構想」や「ムーンショット計画」に行き着き、この計画を見て国家のあり方をトランスヒューマニズム的に変えていこうとする流れについて衝撃を受けたとの話をしてくれました。

そこで、今回は、山森さんが「ムーンショット計画をどう受け止めるか」というテーマで話題提供してくれることとなりました。
ムーンショット計画については、内閣府のホームページに掲載されている以下のリンク先をご覧ください。
https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/gaiyo.pdf?fbclid=IwAR14B5BT0-qi1PbfsHv3bVfwa4NmSzCItartu4LSkyoNcxPgn2cHrSZ-ujM

今回のサロンでお話ししていただく山森さんからのメッセージをお伝えします。

この計画の目標のタイトルを見ただけの方は、大きな違和感や場合によっては恐怖感を感じる方もおられると思います。特に7つの目標のうち以下の2つの目標を見ると嶋内さんや清水さんが衝撃を感じられたのは当然のような気がします。
目標1:2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現
目標3:2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現

目標1の具体的なプロジェクト名として「身体的共創を生み出すサイバネティック・アバター技術と社会基盤の開発」や「誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現」があげられており、人々が自身の能力を最大限に発揮し、多様な人々の多彩な技能や経験を共有できるサイバネティック・アバター技術を開発し、2050年までに複数の人が遠隔操作する多数のアバターとロボットを組み合わせることで人と人との新たな身体的共創を生み出し、誰もが自在な活動や挑戦を行える社会を実現するとのこと。

目標3では「人のように自律的に判断し行動することができ、さらには、自律的に動くのみならず、学習も人のように自律的に行い、かつ学習を自ら発展させることができるAIロボットの開発が必須であり、AIロボット技術と人の能力拡張技術の調和の取れた活用により、AIロボットが得た情報等を人にフィードバックし、新しい知識の獲得や追体験等を通じた様々なサービスの創出が期待される」としています。

目標1と3を見ると、人の身体的能力、認知能力及び知覚能力を拡張するサイバネティック・アバター技術を開発し、人間がサイボーグ化したり、アンドロイドが人間と区別がつかなくなる世界の構築を国として公式に認め、トランスヒューマニズム的な開発を推し進めるように思えます。

今回のサロンではこの計画を簡単に紹介し、この計画から見えてくるものについて議論をしたいと思います。
特に、人間が技術に極端に依存しすぎるとなにが起こるのか? 自律的に判断し、自ら活動し人と同等以上の身体能力を持つAIロボット人間は人と本当に共存できるのか? 
また、共感、情動を調整できるかもしれない技術の功罪などを切り口としてそこから見えるものや気がつくことは何なのかなど話し合うことができればと考えております。

以上が山森さんからのメッセージです。
ちなみに山森さんは生命倫理にも深い関心をお持ちです。ですから単なる技術の話ではなく、私たちの生き方につながる話も出ると思います。
これからの社会が、私たちにとって、ユートピアになるのか、ディストピアになるのか。
さまざまな立場の人の参加をお待ちしています。

〇日時:2021年9月18日(土曜日)午後2時~4時
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「ムーンショット計画をどう受け止めるか」
〇話題提供者:山森俊治さん(遺伝子と詩吟を愛する理学博士)
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com

 

 

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