■令和版所得倍増計画への希望
岸田さんをまずは信じようと書きましたが、岸田さんの政策に賛成しているわけではありません。
たとえば、令和版所得倍増といわれる内容ですが、岸田さんの話からは相変わらず国民の多くは企業から給与をもらっているという前提を感じます。
だから企業を介して、給与を増やそうとしているわけです。
しかし、私のまわりには企業の給与で所得を得ている人ばかりではありません。そして今困っているのは、むしろそういう人たちです
しかもいわゆる非正規雇用のかたちで、企業従業員の給与とはかなり違う所得形態もあるような気がします。
池田内閣時代とは経済の構造や働く構造が大きく変わっているのです。
にもかかわらず旧態依然の仕組みを基本に考えていますから、むしろ令和版所得倍増政策が格差を拡大することも否定できません。
成長あっての分配、という発想も、同じように私には旧態依然のように思えます。
そもそもいくら成長しても、成長の仕組みが格差の拡大を前提にしていては、その成果を再配分するのは言い訳的な罪滅ぼしでしかありません。
経済の構造を変えなければいけませんし、逆に経済の構造を変えれば、今でも十分格差は是正でき、所得倍増(とまではいかないにしてもかなりの所得格差是正による所得向上)は実現できるでしょう。
これはほんの一例です。
しかし岸田さんは、格差を是正し、みんなの所得をあげたいと言っている。
だとしたら野党も批判ばかりせずに、どうしたらそれが実現できるかの提案をしっかりとすべきです。
声を聴くと言っている岸田さんは、その声を聴いてくれるでしょう。
まずは岸田さんの理念を信じたい。
そう思います。
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