■節子への挽歌5151:孫との冒険
節子
午後、部屋にいると孫のにこがやってきて、おさむさん、自転車で本屋さんに行こうと言ってきました。
娘に頼んで、自動車で本屋さんに連れて行ってもらおうと思って、誘ったのですが、なんと自転車で行きたいというのです。
にこと2人で、自転車で出かけたことはありません。
本屋さんは、わが家から自転車で10分ほどですが、隧道があったり、大通りを横切ったり、とまあそれなりに難所もあるのです。
幸いに娘から許可が出ました。
2人で自転車で行くのも、私が独りで買い物をするのも、初めてのことです。
出かけるときに、にこは母親に、もしおさむさんが倒れたらおさむさんのスマホでママに電話するというのです。私が大丈夫だよというと、だっておさむさんはもう80歳だから、というのです。
おやおや。
初めての、にことの大冒険を記念してに、にこの写真を撮って、スタート。
にこは、ヘルメットをかぶり、マスクをもって、私の先を行くことになりました。
無事、お店に着いたのですが、几帳面な子なので、お店に近づいて人が多くなったらマスクを取り出して、装着。
お店の近くに私の兄夫婦が住んでいるので、そこに寄ってみようかと提案したのですが、即却下されました。理由は、だっておさむさんは出かけるときにそう言わなかったでしょうというのです。私と違って、生真面目すぎる。困ったものです。
しかし、にこに理があるので、兄宅訪問はあきらめました。
書店での本選びは難航しました。
というのも、にこのお目当ての本はなかったようなのです。
そこから新たに選び出したのですが、これが時間がかかるのです。
私がいいなと思うのとにこが選ぶのはかなり違います。
結局、にこが2冊の本を選びました。
本屋さんの前に駄菓子屋さんがりますので、お菓子を買おうかといったら、出る前の予定にはなかったにもかかわらず、一つだけ買うと言い出しました。
彼女もお小遣いを持ってきているのだそうです。
63円の飴を選んだのですが、1本だけではなく数本買おうと思ったら、1本だけだと、これは妥協なしでした。
お店を出たところで、幼稚園の友だちを見付けて、挨拶をしに行っていました。
私もにこについていきましたが、子供たちは友だちは遠くd\でも素早く見つけるものです。これはこれまでも何回か経験しています。
帰路、駐輪場から少し離れたところに来たら、急に止まったのでなんだと思ったら、マスクをはずしました。私もそれに従って、マスクを外しました。
帰りはだいぶ慣れたので、ちょっと回り道をしました。
そして無事帰宅、孫との初冒険はこうして成功しました。
それにしても、どうしてにこは私を誘いに来たのでしょうか。
もしかしたら、先日の敬老の日に持ってくるはずのプレゼントを持ってこれなかった埋め合わせかもしれません。
どうして自転車で行くことにしたのかとにこに訊いたら、だっておさむさんもにこも自動車は運転できないから、と答えました。
確かにこれも理に合っている。
にこは私と違って、合理的で几帳面です。
にこと付き合うのは大変そうです。
私がいい加減な対応をすると、しばらく口をきかなくなることもあるのです。
困ったものです。
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