■自民党総裁選に感ずること
自民党総裁の選挙日が2日後になりました。
関心のない方も多いでしょうし、誰がなっても政治は変わらないと思っている人も少なくないようです。たしかに、誰が総裁になっても、あまりかわらないかもしれませんが、総裁選のおかげで、わかったことも少なくありません。
4人の候補者の話とテレビがどういう形で報道するかに興味があったので、テレビはできるだけ見るようにしていました。
私は、いずれにしろ岸田さんになると思っていますが、4人の発言やテレビの報道姿勢を見ていて、日本の政治に対する考えは変わりました。
まず、これからの政治は女性に任せるのがいいと思うようになりました。
これまでの政治は、古代アテネからずっと「男性による政治」という歴史が続いてきていますが、そろそろ「女性による政治」へとうつる時期かもしれないと思ったのです。
これは4人の公開討論会を何回か見ての感想です。
というのは、政治思想とは関係なく、女性たちの話しぶりがとてもいいのです
私には全く受け容れられなかった高市さんさえも、その話しぶりに好感が持て、出てきたらチャンネルを変えることもなくなりました。
「男性による政治」から「女性による政治」への転換は、政治の意味合いを一変させるでしょう。「言葉の政治」から「生活の政治」へと変わるような気がします。
それは私には肯定できる変化です。
しかし、政治家の評価が政策(思想)から話し方や表情や誰と付き合っているかなど(つまり生活レベルの外観)というところに重点が移り、まさにタレントの人気投票と同じようになりつつある気もします。今日のテレビでは候補4人が、どんなタレントと付き合っているかまで紹介していました。そこには、タレント同士の「助け合い」マーケティングのようなものを感じます。言い換えれば、政治家もまたタレントになっていくような気がします。
日本の政治はいまや完全にメディアに乗っ取られた感じです。
逆に言えば、実際の政策を動かす政治は舞台の裏に隠れていくのでしょう。
そうであれば、この4人の誰でも総裁になれるでしょう。
DS(ディープステート)構造は日本でも進化しているような気がします。
これは私にはとても肯定できる変化ではありません。
それでも、その後の総選挙の投票率が高まればいいなあという気もしないでもありませんが、そんな形で投票率が高まったとして、果たして意味があるのかという疑問も出てきました。
私の政治観が時代に合わなくなってきているのでしょう。
歳をとると世間から離れて隠棲するのがいいという意味が、少しわかるような気がしてきました。
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