■節子への挽歌5148:半田研究室
節子
久しぶりにお茶の水女子大学の半田研究室を訪れました。
今年度で定年だそうです。
半田さんとは彼が大学院生の頃からの付き合いですが、半田さんのおかげで、いろいろな体験をさせてもらいました。私よりも若いですが、教えられることが多々ありました。
価値観はちょっと違うところがあり、まだ合意できずに決着のつかないテーマがいくつかありますが、まあそれは現世では解決しないでしょう。
今日は久しぶりに研究室を尋ねました。
相変わらずの普段着とサンダルでしたが、守衛さんは無事通過、しかし学内の警戒のすごさに驚きました。10メートル間隔で立っている警備の人になんだか注目されているようなので、マスクを外しましたが、逆効果だったかもしれません。怪しまれるよりも問いかけるほうがいいと思い、何かあったのですかと尋ねてから気づいたのですが、今日はいつもと違い、平日だったのです。それで合点しました。高校までは通常の通学日なのです。
半田さんとは久しぶりなので、いろいろと話しましたが、雑談の中に、自由意思はあるのか、命を絶つ権利はあるのか、宗教をどう捉えるか、記憶とは何か、など、いろいろな論点が飛び交いました。久しぶりに、日常用語で深遠な会話ができました。
不思議なことに今回は、そう意見の違いはありませんでした。半田さんが手加減してくれたのかもしれませんが。
大きな研究室で、周辺では10台以上のパソコンが動いていました。なんでこんなにたくさんあるのかと訊いたら、みんなそれぞれ仕事をしているのだそうです。たしかに画面を開くと何やら動いていました。どうも半田さんの助手はAIのようです。
半田さんが来年から何を始めるか楽しみです。
彼のことですから、また何か面白いことを始めるでしょう。
半田さんは、節子もよく知っていて、入院中にわざわざお見舞いに来てくれました。節子は寝ていたので、会えないままでしたが、枕元に花束があったのでわかったのです。半田さんは、そういう人ですが、いまも変わっていません。
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