■高林さんの「次世代に伝えたい私の戦時体験」
京都にお住いの高林實結樹さんは、現在90歳ですが、私よりもずっと活動的です。
高林さんは、時代とかかわりながら、しっかりとご自分を生きてこられた方で、高林さんが認知症予防活動に取り組まれていたころ、私はある会でお会いしました。
高林さんの身心から発しているオーラに共感することがあり、以来、もう15年を超えるお付き合いになります。
高林さんが取り組んでいた認知症予防ゲームを全国に広げていくための活動にもささやかながら関わらせていただきましたが、それとは別に湯島のサロンで何回かお話ししいただいたことがあります。
テーマはたとえば、記紀の編年を読み直すというような専門的なものもありましたが、ご自身の戦時体験を話してくれたこともあります。
高林流の認知症予防ゲームは各地に広がり、高林さんに共感した人たちがいまも全国で活動していますので、最近は高林さんは、自分でしかできないことに専念しだしています。
その活動の一つが、自らの戦時体験を次世代に伝える活動です。
といっても、昨今のコロナ状況では、いかに行動的な高林さんでも思うようには動けないでしょうが、高林さんは愚痴を一切こぼすような人ではありません。その状況の中で、できることに誠心誠意取り組むのが高林さんの生き方なのです。
今年の3月、京都で行われた国際婦人デーの集まりで、高林さんはスマホを使ってリモート講演をされました。タイトルは「小学6年生の時に感じた戦争への疑問・若い世代へ」。
高林さんは、そこで話した内容をそのまま小冊子にして、広く配ることにしました。
私にも送ってきてくださいました。
読ませていただき、私もまた少し高林さんの思いに協力して、この小冊子を配らせてもらうことにしました。
湯島と自宅に高林さんがどさっと送ってきてくれたので、読んでいただける方があれば、声をかけてください。
その小冊子の「はじめに」の最後に、高林さんはこう書いています。
国家・政府のウソは今に始まったものではない。
日本とは嘘つき国家か、と子供たちから言われないように、祈りを込めて、この冊子をお手渡ししたく存じます。
実はコロナ騒ぎが起こらなければ、昨年から湯島でも、こうした「戦時体験を語り継ぐサロン」を企画していたのですが、それができないでいます。
そう思い立ったのも、高林さんがきっかけでした。
こうして高林さんの小冊子を広げる活動に関わることで、ちょっとだけ肩の荷が下りました。
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