■「〈世界史〉の哲学」を読んで世界観が変わりました。
1か月ほど前に、図書館で大澤真幸さんの「〈世界史〉の哲学 近代篇1」を見つけました。600頁もある本なので迷ったのですが、大澤真幸さんの本はこの2~3年読んでいなかったので借りてきました。
あまりの厚さに躊躇しましたが、読みだしたとたんに魅了されました。
これまでの読んだ本とは全く違う、謎解き的な本でした。
3日もかかりましたが、何とか読み終えました。
調べてみたら、これはシリーズで、すでに7冊が出版されているのです。
そこで次には「近代篇2」を借りてきて読みだしました。
大きなテーマは「近代西洋とは何か」。
これもあまりに面白かったので、全冊読むことにしました。
シリーズの最初は「古代篇」ですが、そこでは歴史の始まりにあった2つの刑死の話から始まります。キリストとソクラテスです。
ますます面白い。これまでのいろんな知識が覆された感じです。
続いて中世篇、近世篇。さらに東洋篇とイスラーム篇と結局、7冊すべてを今朝読み終えました。ていねいにノートまで取りながら。
これまでの常識はかなり覆されました。
イスラムの捉え方も変わりましたし、キリスト教への違和感もだいぶ消えました。
長年迷っていた法人への評価も定まりました。法人制度は実はアンドロイドにつながっていたのです(これは私の勝手な意見ですが)。
家族観も揺らぎました。イスラムの奴隷軍人制度には感動しました。
ともかく、いろいろと考えたくなることが出てきました。
本を読むと、知らないことや知りたいことが増えますが、それが多ければ多いほど、私にはその本が面白いと感じます。
さらには本を読んで考えさせられることが多ければ多いほど、面白い。
本に書かれていることは、そのきっかけになるだけです。
本を読んだ後に、どれだけ自分の世界を広げられるかが、読書の醍醐味です。
今日は、その余波で、映画「エクソダス」を見直しました。
前回観たのと違う感じがしました。
7冊もあって読むのは大変ですが、内容はともかく面白いのと、大澤さんの本にしては読みやすい。大澤さんが楽しみながら書いているのも伝わってきます。
もしお時間を持て余している人や、世界の構造を知りたいという方がいたら、お勧めします。人によっては、そこから映画や小説や絵画へとつながるかもしれません。
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