■緊急サロン「今回の選挙について本気で話し合いましょう!」報告
今回の選挙は、これまで停滞していた日本の政治が動き出すかどうかの岐路にある選挙ではないかと思っていますが、なかなか選挙への関心も高まらないような不安を感じています。
そんなこともあって、緊急サロンとして、「今回の選挙について本気で話し合いましょう!」というサロンを開催することにしました。
問題提起は、私以上に危機感を持っている、命・地球・平和共助・協働ネットワーク代表の渡辺和子さんです。
開催を決めたのが4日前、それからの呼びかけだったにもかかわらず、9人の方が参加してくれました。渡辺さんはご多用の中を、サロンのために10枚にもわたるレジメも作ってくれました。集まった面々が、みんな選挙に関心の高い人だったのが少し残念でした。渡辺さんの話をもっと多くの人に聴いてほしい気がしました。
渡邊さんのレジメのタイトルは「総選挙の重要公約を憲法の視点から検討する」となっていました。渡辺さんの危機感は、憲法改正にあるようです。
そこでまずは「憲法と法律」の話からサロンは始まりました。政治を方向づける基本は憲法ですが、現在の日本の政治は、その憲法を踏みにじってきています。そういう政治を許していていいのか、というのが渡辺さんのメッセージの基本です。
そしていわゆる野党の共通政策と各党独自の政策、そして自民党総裁選挙で示された4候補の主張から見えてくる自民党の政策を紹介してくれました。
併せて渡辺さんは、7年前の安保法制議論の時に生まれた「市民連合」も紹介しました。今回の選挙では、市民連合もはっきりと姿を現しだしていますが、これはこれまでの「政党政治」体制への新しい動きの一つと言っていいでしょう。
渡辺さんの話をさえぎって議論が飛び交うなど、話し合いは活発で、本気での話し合いも弾みました。時間も予定では終わらずに、1時間過ぎても終わる気配がないほどでした。私は帰宅がいつもよりも1時間も遅れてしまいました。
話の内容を報告するのは難しいですが、渡辺さんは、各党の政策をしっかりと調べたうえで投票することが大切だということと、投票ルールをきちんと知っておくことの大切さを具体的に話してくれました。
たとえば、今回行われる最高裁判事の審査について、たとえば誰かに〇を付けてしまうとその投票は無効になってしまうというようなことも改めて注意してくれました。
こういう「罠」が、いまの日本の投票の仕組みには仕組まれているような気もします。
今回、参加できなくなった参加予定の人から、こんな趣旨のメールが届きました。
とても印象的なので、あえて要旨を紹介させてもらいます。
私は日本においても特に国政選挙については完全不正選挙と確信するに至り、投票行動自体が無意味と位置付けていましたが、サロンに来られる方々の真摯な言動や***さんのしつこいばかりのFB発信を見ているうちに、そうか、不正どっぷりだからこそ投票行かねばか!と思うようになりました。怒りが募る一方ですが、だからこそ行動しなければ、と。
いまや日本の選挙制度に対する信頼感さえが失われてきているのです。
投票に行っても何も変わらないと言う人もいますが、そんなことはありません。不十分とはいえ、選挙は私たちが政治につながっている大事な仕組みの一つなのですから。
投票所に行って投票するだけで、政府の動きへの関心は高まるでしょうし、いまの選挙制度のおかしさにも気づくかもしれません。
そして、渡辺さんが強調したように、政策を憲法をもとに評価していくようにしたら、憲法への関心も生まれてくるでしょう。憲法こそが私たちの生活を守ってくれているのです。
先週の政治サロンでは、投票をボイコットしたらという話も出ましたが、せっかくある仕組みなのですから、ボイコットではなく、政治家主導の選挙制度ではなく、国民主導の選挙制度へと変えていくことが大切ではないかと思います。
いずれにしろ投票日まであとわずかです。
周りの人と、選挙の話をするだけでもいいと思いますが、投票率をあげることによって、私たち国民の意向が少しでも多く反映する政府にしてきたいと思います。
政治サロンは選挙後も継続します。
ちなみに渡辺さんが主宰している命・地球・平和共助・協働ネットワークでは、定期的に憲法カフェを開催しています。
http://lepia.org/archives/162
関心のある方はご参加ください。
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