■湯島サロン「能力主義社会をどう考えますか」のご案内
私が学校を卒業したころ(1960年代中頃)、日本でも「メリトクラシー」という言葉がはやりだしていました。その頃、読んだ本にマイクル・ヤングが著した「メリトクラシーの法則」という本がありましたが、その本の副題には「2033年の遺稿」とありました。メリトクラシーがつくりだす社会が描かれていましたが、当時はピンときませんでした。しかし、その本がとても気になっていて、いまもまだ捨てずに持っています。
最近の日本はどうでしょうか。
先日、湯島のサロンに参加してくれた23歳の渡邊さんが、「能力主義社会に関心がある」と言ってくれました。そして、「能力主義によってかなり澆季混濁とした世相になってしまったのかなと思うところがあり、互いにカテゴライズし、能力の有無で評価するという、短絡的なものになってしまい、非常に生きにくい世の中だなと常々感じています」とメールをくれました。
「澆季混濁」という言葉を私は知らなかったのですが、調べたら、「澆季」はこの世の終わりのような、道徳や人情が乱れた世の中のこと。「混濁」は濁るや、汚れるということだそうです。
若い世代の人が、いまの世相を「澆季混濁」と感じている、しかもそれが「能力主義」とつながっている。何となく感じてはいたものの、実際に社会を鋭く感じているだろう若者からそういわれて、私自身改めて考えさせられました。
私たち世代は、とんでもない社会を育ててきたのかもしれません。
そんなわけで、そうメールしてきてくれた渡邊青さんにお願いして、「能力主義社会」を話題にするサロンを開くことにしました。
最初に渡邊さんから日々感じていることを少し話してもらい、みんなで「能力と道徳と人情」とか、いまの時代の「能力」とは何かとか、能力がなければ生きていけないのか、とか、そんな話をしながら、いまの社会の生きにくさの問題を考えられればと思っています。
若い世代から学ぶことはたくさんありますので、こんな社会にしてしまった中高年世代の人に学びに来てほしいサロンです。もちろん若い世代の人にも参加してほしいです。
私も学ばせてもらい、反省を深めたいと思っています。
〇日時:2021年11月27日(土曜日)午後2時~4時
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇問題提起者:渡邊青さん(生きづらさを感じている若者)
〇テーマ:「能力主義社会をどう考えますか」
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com)
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