■第17回万葉集サロン「宮廷歌人の苦悩 - 笠金村」のご案内
案内が遅れましたが、10月16日の第17回万葉集サロンは、笠金村の歌を中心にして、宮廷歌人の歌の変容から、時代の流れや人々の意識の変化に触れたいと思います。
これまで読んできた歌人と違い、笠金村は私たちにはあまりなじみがありませんが、
升田さんの案内をお読みください。
山部赤人、笠金村、車持千年は聖武天皇朝の宮廷歌人として行幸従駕歌を残している。
3人の中では柿本人麻呂を継承する赤人がもっとも優れた歌人と評されており、金村・千年の歌には宮廷歌人としての意識の微妙なずれがあって、言葉や表現に統一された全体感が薄く宮廷従駕歌の終焉を予感させる。しかしそれはまた、新しい表現の世界を拓くことにつながるのであって、山上憶良、大伴旅人、大伴家持らの万葉集の頂上へと続く、白鳳万葉から天平万葉への転換期としての重要な意味をもっている。
今回は、特に笠金村の「志貴皇子挽歌(巻2-230~232)」から入って宮廷歌人の変容を追ってみたい。
前回見た、「問答歌」の応酬による「意識」の発揚とも関係し、「意識」の世界はやがて虚構の物語を生み出してゆく。長歌の終焉から平安時代の物語文学誕生への、長い道のりが待っている。
以上が升田さんからの案内ですが、「白鳳万葉から天平万葉へ」とか「意識の世界から虚構の物語へ」とか、あるいは「宮廷歌人の苦悩」とか、また新しい世界を楽しませてもらえそうです。
初めての方ももちろん、「万葉集」を読んだこともない方も歓迎です。
資料はいつも升田さんが用意してくれますので、気楽にご参加ください。
〇日時:2021年10月16日(土曜日)午後2時~4時
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇講師:升田淑子さん(万葉集大好き研究者/元昭和女子大学教授)
〇テーマ:「宮廷歌人の苦悩 - 笠金村」
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com)
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