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2021/10/11

■第11回益田サロン「生きているということはどういうことか」報告

益田サロンは湯島のサロンでも独特で、いつも、禅問答のような雰囲気があります。
しかもなぜか私が益田さんの問いかけに乗せられて余計なことを話して、混乱することも少なくありません。異論のぶつけ合いから、議論が空回りして話し合いが深化しないことに異議申し立てが出ることもあります。
益田さんは何かを教えるのではなく、みんなが考える材料を、時に挑発的に、また暗示的(不親切にとも言えます)に提起するので、参加者はそれぞれ、自らで考えなければいけないのです。湯島のサロンの精神にぴったりですが、疲れます。

そんなわけですから、報告が難しい。

益田さんは、今回は手づくりの起き上がりこぼしをもってきて、復元について語りだすことから始めました。ついでに、コマもみんなに配って、各自回すように言いました。
起き上がりこぼしは傾けても、まっすぐに立とうとする。つまり、「復元」する。
コマは回っている時にはしっかりと立っているが、回転が止まると倒れてしまい、動かなくなる。回転は復元している状態、止まった時には復元作用が止まる。
そこから「生きるとは何だろう」という話がはじまりました。

禅問答のようでしょう。しかも切り口はたくさんある。
起き上がりこぼしの場合は、復元する「元」とはなんなのか。それは「関係(環境)との関係」「状況」であって、起き上がりこぼしそのものではない。
コマも回っている時には、復元が繰り返されると捉えられるが、回らなくなって倒れたら、復元は起きないが、変化も起きない。
話は、そんな感じでややこしく展開しました。

物理原則と生命原則は違うのではないか、しかし生命現象も物理原則からは自由にはなれない、いや、そもそも物理世界と生命世界は、分子レベルでつながっているのではないか。さらに、分子生物学を超えて、意識とか意思、あるいは精神や霊魂があるのではないか、と話はどんどん広がっていくのです。

いつものように、生命と環境、地と図の話が出ましたが、地と図の境目に関しては「あわい」の話も少し出ましたし、どこまでを「図」と考えるかで議論は全く変わるという話も出ました。

前回も話題になりましたが、時間軸の話も出ました。
復元とは、過去の自分を今に取り戻すことというような話も出ましたが、このあたりになるとちょっとした言葉遣いで人によって受け取り方が微妙に違うかのせいがあるので、言葉で表現するのが実に難しい。
もちろん、生命の特徴としての「自己複製」も話題になりましたが、復元性と複製との違いも興味深いテーマだと思います。

とこう書いても、なかなか議論の内容は伝わらないと思いますので、やめますが、ともかくさまざまな視点からの話し合いが無限に広がりそうな雰囲気でした。

今回は21歳から80歳と幅広い年齢層が参加していましたが、世代によって「生きている」ということの捉え方は違うという話も出ました。
つまり、生きて来た人と生きて行く人とでは、同じ「生きているとはどういうことか」の答えも違うようです。
それはまた「死」にも関わっています。
しかし、それはどうも年齢だけの問題ではなさそうです。
自分の問題として「死」は実感できずに、いまから思えば、無謀なこと(例えばバイクの疾走や登山)をしてきたが、いまはもうできないという元若者もいましたし、一度、実際に死の恐怖を感じたのがきっかけで生きることを考え出したという現若者もいました。

まだまだ面白い切り口や問いかけもあったのですが、際限がありません。
そこで、最後に、私の考えを書かせてもらいます。

永六輔作詞の「生きているということ」という歌があります。
出だしはこうです。
「生きているということは、誰かに借りをつくること」

これこそ、まさに今回のサロンの問いかけの答えだと、私は思います。
そして、歌は「生きていくということは、その借りを返していくこと」と続きます。
そう考えると、自分の命だからといって勝手には扱えません。

私は、この歌に「生きていること」の意がすべて凝縮されているように思っています。
もしお時間があれば、実際に永六輔さんが歌っているので聴いてみてください。
そして、改めて、生きていることの意味を、考えてみてもらえれば、と思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Gt8posdmTaM

ちなみに、10月24日に開催予定の「「贈与」を考える」サロンでも、このテーマをさらに少し違った視点で考えたいと思っています。
ぜひご参加ください。

Masuda11

 

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