■行政と住民の不信感
自治会会長を半年やらせてもらって、行政に関して、いろいろと思うことがあります。
これまでの体験から、勝手なことばかり言う住民もいることを知っていますので、行政に対しては、できるだけ協力しようと思っています。
地元で、市民として活動するときも、行政頼みにしたり、行政に異を唱えたりする活動には常に距離を取ってきました。だからといって、行政と無縁だったわけではなく、行政には定期的に活動を伝えたり、対等の立場で意見交換したりしています。
しかし、今回、改めて感ずるのは、行政と住民との不信感の広がりです。
たとえば、こんなことがありました。
自治会内のあるグループが、近くにいる飼い主のいない猫の不妊手術活動をしたいと行政に相談したら、自治会長の了解を得てきてほしいと言われたそうです。
また自治会地域内にある桜の老木を伐採するので住民に知らせてほしいと市役所から連絡がありました。翌日は、今度は道路工事で通行禁止にするのでこれまた全戸に知らせてほしいというのです。まあこれは極端な例ですが、こういうお知らせ通知もいろんなところからくる。
相変わらず日本の行政は、自治会を自らの使い勝手のいい端末機関と考えているのではないか、とも思いますが、しかしそれも住民側に原因があるのかもしれません。
行政批判と勘違いされそうですが、私が残念に思うのは、そうしたことの背景にあるだろう住民と行政との不信関係です。
市役所の職員は、自治会会長のわが家にはよく来ますが、基本的にいつも2人で来ます。
最初はよほど暇なのかなと思ったのですが、そうではないのです。
関係者に訊いたら、住民とのトラブルを避けるために、基本的に2人で行動するようにしているらしいのです。たしかに信頼関係ができて、トラブルは起きようがないことがはっきりしているときには一人で来ます。
私自身は、住民と行政とのミニタウンミーティング的なものを企画したいと持っていますが、コロナ騒ぎで実現できていません。
我孫子でも、行政主導のタウンミーティング的なものは各地区で開催されていますし、大きな工事などに関しては住民説明会もよく開かれています。それはいいのですが、そもそもタウンミーティングは住民から呼びかけるのがいいのではないかという気がします。
以前、2つの自治体で、そうしたプロジェクトに取り組んで頓挫した経験があるので、あまり口にする資格はないのですが、今回、改めて住民発の活動の大切さを感じています。
コロナがおさまりだしているので、あきらめずにもう一度、やってみようと思っています。
準備もしていないので、うまくいくかどうか不安ではありますが。
住民と行政との信頼関係が育てば、我孫子市はもっと豊かになり、行政職員も働きやすくなるでしょう。
この数日の政府の動きに関して、どうしてみんな、いいところを探して共創しようとするのではなく、悪いところを探して非難ばかりするのか、実に残念です。
やはりみんな、根っからの「臣民根性」に陥っているからなのでしょうか。
それと同じような構造が、自治体にもあるような気がして、とても悲しい気がします。
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