■はじめてきちんと「資本論」第1巻を読みました
この1週間、佐々木隆治さんの「マルクス資本論」を片手に、「資本論」第1巻を読んでいました。こんなにきちんと読んだのは生れて始めてです。
テキストは1963年の大月書店版ですが、やはりとても読みにくい。
それに2分冊になっていて、分量もすごいのです。
でも佐々木隆治さんのガイドに沿って、何とか読み終えました。
読後の感想は、面白かったの一言です。
当然のことながら、内容はすでにこれまで様々な本で何回も読んでいることばかりでしたが、改めてきちんと読むと、マルクスの慧眼にはやはり感服します。しかし、残念ながら、マルクスは、あるいはそれに続く人たちは、せっかくの気づきも活かせなかった。ここまで見据えていたのになぜ流れを止めることを彼は放棄していたのでしょうか。おそらくマルクスは、見えすぎていたのでしょう。そして、歴史に身を任せた。
しかし、最後に、資本主義時代の成果を踏まえて、協業と土地の共同占有と労働そのものによって生産される生産手段の共同占有を基礎とする個人的所有を再建する時代を確信していたことが書かれています。
私がこの40年間、目指してきた「コモンズの共創」は、すでにマルクスによって予言されていたことに気づきました。
大学生時代に最初に「資本論」を読みかじった時に、それに気づいていたら、こんな遠回りはしなかったのかもしれません。
でもまあ、その遠回りがとても面白かったことも事実ですが。
それにしても、こんなに集中して読書したのは久しぶりです。
この1週間、一人でいる時にはほぼすべて読書でした。
勢いに乗って、第2巻を読もうと思っていたのですが、少し時間を置くことにしました。
第3巻は、たぶん読む気は起きないでしょう。つい最近も一度挫折していますし。
しばらくはもう少し明るい本を読もうと思います。
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