■「これがスポーツか」
毎日、テレビをつけるとオリンピックばかりです。
オリンピックに大きな違和感を持っている私としては、いささかうんざりです。
しかし多くの人は、選手の活躍に感動しているようです。
娘も感動してテレビを見ています。
何の感激も持てない私は、よほどおかしいのでしょう。
昨日、見る番組もなかったので、録画していた映画「ポンペイ」をテレビで観てしまいました。そこに、剣闘士がローマの兵士たちに襲われるシーンが出てきました。
ポンペイに派遣されたローマの元老院議員が目当ての剣闘士を殺すために命令させて行うのですが、その剣闘士の恋人が、「これがスポーツか」と元老院議員に言うのです。
これがスポーツか!
そうか、私の最近のオリンピックへの違和感はこれなのだと、気づきました。
最近のオリンピックには古代ローマのサーカスと剣闘士のイメージをいつも重ねていたのですが、一番の違和感は「これがスポーツか」という違和感だったのです。
こんなことを言うと、ごうごうたる非難を受けそうですが。
メダルの多寡を競うのもとても嫌な感じでした。
それにやはり「金」がいいという選手を見るととてもがっかりします。
ますます避難ごうごうでしょうね。
しかし、いま話題のカミラ・ワリエワさんのドーピング騒ぎを見ていると、こんなことが行われている世界が「スポーツ」などとはどうしても思えないのです。
剣闘士を使ったショーとどこが違うのか。
苦労してがんばっている選手たちへの冒瀆ではないかといわれそうです。
誤解されそうですが、オリンピック選手を非難しているのではありません。
ついでに言えば、私は剣闘士も非難はしていません。
「スポーツができない者」のひがみなのかもしれません。
しかし、どうしても昨日聞いた言葉が耳を離れません。
「これがスポーツか!」
さらに思うのです。
「これがスポーツか」の「スポーツ」に、違う言葉を入れてみると当てはまることが少なくない。
「これが教育か」「これが政治か」「これが事業か」「これが福祉か」…
際限がない。
長生きしすぎて、時代についていけなくなってしまったようです。
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