■湯島サロン「知識ゼロで挑む無門関パート2〈世尊拈華〉」のお誘い
一昨年、コロナ感染症が広がりだしたころ、状況が見極めずに、中止になったり延期になったりしたサロンがいくつかあります。
その一つが、金子さんの「知識ゼロで挑む無門関」サロンです。
コロナ禍が広がる直前に、第1回目をやってもらい、好評だったので2回目をお願いしたのですが、コロナ感染症の急激な広がりの中で、開催できずにいました。
その2回目が、ようやく開催できることになりました。
間がかなり空いたので、改めて「無門関」についての紹介です。
「無門関(むもんかん)」は、中国南宋時代の禅僧 無門慧開(えかい)によって編まれた仏教書で、門下の修行僧を悟りに導くために編まれた問題集(公案集)です。
禅における公案とは、いわゆる禅問答やその問題のことですが、たとえば「隻手の声」という有名な公案があります。「両手を叩くと音がするが、片手の音とはなんだろう」という問いですが、みなさんにはどんな音が聞こえるでしょうか。
前回は、これも有名な「百丈野狐」を題材に「無門関」の読み方の手ほどきをしてもらいましたが、今回は「世尊拈華(せそんねんげ)」に取り組みます。
金子さんからのメッセージをお読みください。
前回の第2則「百丈野狐」は、輪廻や因果応報のやりとりをトリックに話が進み、全く違う答えが導き出されました。
禅門の修行者の「気構え」のようなものが提示されていました。さて第2弾は第6則「世尊拈華(せそんねんげ)」を取り上げさせていただきます。
一般には、拈華微笑(ねんげみしょう)という言い方で、あるいは「以心伝心」という言い換えでご存知の人も多いでしょう。「世尊(ブッダ)」が花をひねった、聴衆の中でただ一人、迦葉(かしょう)だけがそれを見て笑った。このことで仏教の真髄は、(師のテストに合格した)迦葉ただ一人に伝えられた。というお話です。
さてさて、この話の何が問題なのか?
最も優秀な弟子に当然のごとく伝わったというお話なのでは?そこが禅の一筋縄ではいかないところ。
第6則は、私たちに「本当にそうか?それでいいのか?」を徹底的に問いつめます。このお話には、師匠が弟子にどのようにその技芸における神髄を伝えるかという問題とそもそも「伝達」とは何か?
さらにはコミュニケーションの根本問題「伝わる/伝わらない」とはどういうことかを示唆します。
興趣尽きないお話です。答えはおそらく皆様方の予想外の地点にあります。
さて今回はどこにトリックがあるでしょうか?
以上が金子さんからの挑戦状?です。
さてさて、どんな展開になるのか。
前回もテキストとして利用した、岩波文庫の西村恵信訳註「無門関」の「世尊拈華」の部分をPDFで添付させてもらいました。
参加される方はあらかじめ読んでおいてください。
ダウンロード - e585ade38080e4b896e5b08ae68b88e88faf20.pdf
難しいテーマですが、「知識ゼロ」でもいいと金子さんは言ってくださっているので、気楽にご参加ください。
コミュニケーションの極意に気づかせてもらえるかもしれません。
〇日時:2022年5月28日(土曜日)午後2時~4時
〇場所:湯島コンセプトワークショップ: http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇講師:金子英之さん(「無門関」永世愛読者/i2 associates代表 大学で東洋美術史を学んでからデザイナーをやっています)
〇テーマ:「知識ゼロで挑む無門関〈世尊拈華〉」
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修: qzy00757@nifty.com
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