■言葉に管理される人間から言葉を活用する人間へ
前の記事を書いていて、蛇足的に書いておきたくなったことがあります。
湯島のサロンの宣伝のようなものですが。
人は4000年ほどまえに、ようやく「意識」や「心」を創り出したと言われています。
それまでは、ただただ「自然の存在」として音を発し、行動していた。
音や行動の発信源は、自然現象であり、それを五官を通して、「放し」「離し」「話し」ているうちに、外部のものを「欠き」「描き」「掻く」「書く」ことを身につけ、言葉や文字が生まれてきた。
そして文化や文明が起こってきたわけですが、どうもそれもそろそろ終焉するようです。
「話」も「文字」も、いや「言葉」そのものがすべて、AIの管理のもとで、再び人間の手を離れていくように思います。
つまりかつてそうだったように、言葉がまた人間を管理しだしていく。
第二次バベルの塔革命です。
4月23日に、湯島で「二分心」をテーマにしたサロンを近藤さんがやってくれますが、こういうところまで話が行くかもしれません。
明日予定されている升田さんの万葉集サロンでのテーマも、こういう話を根底において、もう20回目です。升田さんは、万葉集の歌は文字でなく音声で読むことを勧めます。
30日に予定されている細菌学者の益田サロンの今回のテーマは「ものの力と言葉の力」。益田さんは書筆にも興味をお持ちのようで、時々白川静さんの「字通」が話題になります。
そんなわけで、湯島のサロンでは、「言葉に管理される人間から言葉を活用する人間へ」というのが、表には出ていない大きなテーマのひとつなのです。
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