■湯島サロン「二分心から個人の時代そして世界の再魔術化へ」のご案内
湯島のサロンでは、最近、「二分心(にぶんしん)」という言葉が、様々なテーマのサロンで話題になってきています。
「二分心」とはジュリアン・ジェインズによって50年ほど前に提出された古代人の心に関する仮説で、意識が生まれる以前の人間は、神々の声によって言動していたが、次第に右脳と左脳が別々に機能しだし、左脳が言語を生み出し、意識を生み出してきたと言う仮説です。
この仮説は、人間の意識の誕生や、言語や心の誕生にもつながっているばかりか、AIやネオヒューマンを考える上でも大きな示唆を含んでいる話なので、万葉集サロンでも「私たちとは何か」「主体性とは何か」などのサロンでも話題になってきました。
そこで、一度きちんとシェアしておきたいと思い、近藤さんにお願いしてわかりやすく解説してもらうサロンを開催することにしました。
話題提供してくれる近藤さんは、心理学の造詣も深いので、今回、単に仮説の紹介だけではなく、人間の捉え方や生き方を視野に置いて、未来につなげるような話もしてくれると思います。
近藤さんのメッセージを、日時などの後に紹介していますので、ぜひお読みください。
私自身は、この二分心仮説を知ってから、人との付き合い方や社会の捉え方が大きく変わった気がします。一言で言えば、とても生きやすくなったように思います。
ぜひ多くの人に参加していただきたいサロンです。
〇日時:2022年4月23日(土曜日)午後2時~4時
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「二分心から個人の時代そして世界の再魔術化」
〇話題提供者:近藤和央さん(フォトグラファー)
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)
〔話題提供してくれる近藤さんからのメッセージ〕
紀元前1000年ころの大事件~個人意識の創発~を基点に人類の文明文化は急激な発展を開始し、わずか3000年後には、たった一人の個人的決断が全人類および地球を共有する多くの生き物たちが一気に絶滅することさえ実現可能とする「神(悪魔)の位置」にまで到達しました。
その個意識創発史を個人の内的変化という観点で眺めると、かつて、どこからともなく聞こえてくる「神の声」に従って群れの中の一匹として、あるいは夢の中のような前個意識状態、ある意味ゾンビのような生き方をしていた時代~つまり”私”や”心”という言葉すら存在しなかった時代~の意識世界(二分心)から、”私”や”自分の心”を獲得する大事件を契機に”私”が”他者”や”世界”と分離対置した「個の生」を生きるようになって3000年、いまや、社会は先祖返りとしての統合失調症という病を生み出し、多くの人に生きることの困難さが蔓延する社会~精神の危機の時代~に至っていると見えるわけです。
サロンではこうした「二分心の時代から現代までの精神(意識)発達史」について、脳科学的な知見も参照しながら振り返ってみたいと思います。
そして、未来への展望も。
上に述べたような「認知や意識や精神」の変遷(いわゆる進化あるいは進歩ないし貧困化)の果てに、私たちはいまや、後戻り不可な曲がり角を曲がって、眼前にどん詰まりの隘路が見えてきたことに気づいたのではないでしょうか?
未来のある時点で振り返ったとき、人類はこの困難を克服する道を見つけているのでしょうか?
社会や制度によってこの危機が回避できるのか?はなはだ心許ないように思われます。むしろ個の内面~個々人の意識の変容~が克服のカギになるのかもしれません。
「百匹目の猿」は、事実性においては否定された”現象”ですが、事象の潜在→顕在化プロセスの比喩としてはもしかすると有効な世界観なのかもしれません(ユングとパウリが予感した観測効果的な意味で)。「思い」が世界を変えることができるのであれば、一人ひとりの意識をシフトすることで、その総体として人類の集合意識を次元上昇させることが可能かもしれません。
サロンの最後では、そうした希望のシナリオを述べていると思われる「世界の再魔術化」という道についても目を向けてみたいと思います。
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