■〔参院選で考えたこと:5〕政見放送をみんなが聴く国民休日
参院選なのに、最近は自宅にいると選挙であることに気づきません。選挙カーもあまり回ってきませんので、ついつい選挙を忘れてしまいます。
私は最近、NHKの政見放送をよく聴きます。
これがなかなか面白いのです。
私のように影響を受けやすいタイプだとついついこの人に投票しようかと思ったりするほど、共感できることも多いのです。ちなみに私がそう思うのは、たいていの場合、無所属や無名の人です。
テレビや新聞のニュースでは、たくさんの候補者のうちの誰が実際に当選を争う人たちかは何となく感じさせるような気がしますが、私自身のなかにも、そういう思い込みがあることに気づきます。国会議員の世襲化が問題になっていますが、もしかしたら世襲化を支援しているのは、そうした私たちの思い込みなのかもしれません。
私はN党には不快さしか感じていなかったのですが、立候補者の話を聴いていると共感してしまうことも少なくありません。むしろどうしてこういう主張の人がN党から立候補するのかという疑問は残りますが。
要するに個人で立候補するのが難しいということなのでしょう。
私は以前からブログで書いていますが、もう「政党の時代」は終わったと思っています。
というよりも、「政党」の概念や組織原理を変えるべき時代に来ているように思います。
政党などという支えがなくても、個人として立候補できる政治になってほしいと思っています。
それはともかく、政見放送はとても面白いのです。
いろんな意見や提案や問題意識に触れることができるからです。
でも政見放送になったらチャンネルを変える人も少なくないでしょう。
たしかに大きな政党の話は退屈ですから、面白くない。
しかし、やはり退屈でもきちんと聴く必要があるなと今回は思い出しています。
投票日が国民休日にすべきだと思いますが、それに加えて政見放送を聴く日を公示日の直後に設定し、すべてのテレビやラジオが政見放送と政見論議の番組だけを流すことにし、その日はやはり国民休日にするのはどうでしょうか。
さらに言えば、その日は立候補だけではなく、NHKはじめ複数のチャンネルを持っているテレビ局は、1局以外は立候補者以外の国民に開放し、希望者には抽選で3分の「政権発言」の機会を与えるのはどうでしょうか。
もしかしたら思ってもいなかった素晴らしい提案があるかもしれません。
さまざまな人の意見を広く聴ける日、話したい人は政治家や立候補に対して提案できる日、つまり国民みんなで「政策を話し合う国民休日」にするわけです。
学校ではもちろんみんなで政治に関して話し合う。できれば家庭でも。
官僚も公開の場に出て来て、国民の意見に耳を傾ける日にしていく。
こんなことが実現できれば、サッカーよりも選挙は楽しいお祭りになるかもしれません。
選挙はもっと楽しいものであるべきではないか。私はずっとそう思っています。
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