■代表に選ばれて生じるのは、権力ではなく責任
友人がある自治体の議員選挙に立候補することになり、意見を求められました。
その人は、私が住んでいる我孫子市の人ではないので、私には投票権はありません。
その人とは共通の友人がいて、その友人(もう亡くなったのですが)から遺言ではないのですが、意味深長な無言のメッセージももらっていたのです。
その人を応援しなければいけません。
遺言は守らなければいけませんから。
私は現在の基礎自治体の議会制度には大きな疑問を持っています。
国会をモデルに、その下部組織のような形になっていて、その上、最近は国会の利害関係の構図(政党の権力争い)が市町村にまで降りてきているのも違和感を持ちます。それがもし、「地方分権」であるとしたら、まさに中央集権体制の手段になっているわけです。
ちなみに私は地方分権制度には反対で、むしろ地域主権を起点にした中央集権体制が私のビジョンです。
市議会を主権化する方法はいろいろあります。
政治に対する考え方を反転させて、住民主役の発想で考えれば簡単に思いつく話です。
そんな話を少しだけさせてもらいました。
たとえば後援会を話し合いや、それこそベリグキャットや開かれたシンクタンクにしていけばいい。「アメリカのデモクラシー」の著者、トクヴィルがアメリカで見たことを思い出せばいい。
「代表」の意味を取り違えてはいけません。
代表に選ばれて生じるのは、権力ではなく責任です。
いま国会では、新しい発想の議会政治のアクターが生まれてきています。
過渡期的に問題も起こすでしょうが、政治が根底から大きく変化するような予兆を感じます。そういう動きが各地の基礎自治体からもっと起こっていくといいと思っています。
基礎自治体の議会のあり方が変われば、日本の政治を変える大きな力が生まれるかもしれません。
湯島で自治体議会制度のサロンをやりたいと思っていますが、なかなか実現できずにいます。まだあきらめてはいませんが。
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