■節子への挽歌5432:病院生活日記28:狐につままれた感じ
人生の先行きは全くわからないものです。
今朝はあんまりやる気がなく、8時過ぎにデイルームに行きました。
窓から見える山が、子の神神社の杜なのに気づきました。
ここは相馬霊場88か所巡りの番所です。
わが家も毎年、初詣はここに来ています。
ぼんやり外を見ていたら、ナースがやって来て、また点滴は続けることになったと3パックも持ってきました。いささかがっかり。両手に点滴の生活に戻りました。
人生は、あまり期待を持ってはいけません。
ところがしばらくして、突然、担当でない医師と看護師がやって来て、佐藤さん、明日の血液検査結果で問題なければ退院です、と言われました。
担当医の篠田先生からそう言われたのであれば、これまた、えっと!驚きますが、知らない医師です。雰囲気でしかし、この医師が誰かはわかりました。医長の藩先生でしょう。
とっさには理解できずに、人違いではないかと思い、佐藤ですけど、と言いましたが、はい、佐藤さんで、いつも回診に行っても、ベッドにいないので会えませんでした、というのです。看護師もいるので間違いないでしょう。厚い本を読んでますね、とさえ言う。ああ、藩先生ですね、と訊くと、そうですと答えてくれました。
実は女性の患者さんから藩先生の人柄の話を聴いていました。とても人気があるようです。たしかにその理由がすぐわかりました。
それはともかく、藩医師が言うには、ともかく明日の血液検査結果次第で、退院なのだそうです。狐につままれたような感じです。もしかしたら、間違って入院したのではないかとさえ思いたくなります。なにしろたいした痛みもなく、入院翌日にはほぼ正常だったのですから。
しかし、データは私も見ていますが、非常な異常値で、お腹の違和感もひどかったのは事実です。早期発見に感謝していますが、あまりの急変に、狐につつまれたような感じです。
さてさてどうなりますか。
でもまあ今日も午後は展望風呂に行きましょう。
喜ぶべきか残念ぶるべきか、いささか迷います。
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