■節子への挽歌5410:病院日記5
久しぶりの友人から電話がありました。
私がまさか入院しているとは思いもせずの電話です。
状況を話しているうちになんだか涙声になってきました。
そして、「残念だ」「悔しい」と何回もいうのです。
私が死ぬような気がしてきました。困ったものです。
しかしそれほど膵炎は微妙な病気なのでしょうか。
ある人が2週間かかると言われていた膵炎を3日で直した事例を知っているとメールをくれました。佐藤さんの回復力次第だというのです。
もっともその事例は、彼が飼っている犬の話でした。
涙ながらの電話の友人ですが、私が医師から病院内をできるだけ歩くようにしないと退院した後、大変だよと言われたという話をしたら、なぜか喜びました。医師がそういうのであれば、なおって退院できるのだというのです。
彼はこのまま私が病院で最期を迎えると思っていたのです。
まあ最近はそういうことも少なくありませんし、ないとは言えませんが。
ところで今、個室から4人部屋に移りました。
個室と違って狭いですが、意外だったのは個室以上に静かなことです。
音がないという意味ではありません。音は治療のためのいろんな音が継続的に聞こえます。しかし、人の声が聞こえない。
つまり同室の人はみんなかなり重症のようです。
これだと逆に滅入りそうです。
それに、ベッドから見える風景は個室では青空でしたが、ここではカーテンです。
生活環境としては雲泥の差で、入院したという実感が出てきます。
お金で寿命が決まるというのもよくわかります。
人生はなかなかうまくいきません。
困ったものです。
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