■節子への挽歌5416:病院日記11
入院4日目。
6時過ぎまで眠ってしまったのですが、なにやら騒がしい言い合いの声に目が覚めました。何だろうと思って、部屋の外に出たら、耳の遠い患者さんと介護者が大きな声で話し合っていたのです。病院は静かなので、それが館内に響き渡っていたのです。
これがコロンビアさんの言う喧噪なのでしょうか。ちょっと違うような気がします。20分ほど続きましたが、静かになりました。
ところで運動不足で足腰が弱る話はよく聞きますが、話し不足で呂律が回らなくなってきました。突然の呼びかけに、「おはようございます」というのがうまく発生できませんでした。
そういえば、入院すると話すことが少なくなりますね。
まあこうして患者はどんどん病気になっていくわけです。
病院は病気を治すとともに病気を創り出す。
それをまさにいま実体験しています。
今朝、デイルームに新聞を読みに行ったら、左手をつり包帯した車椅子の高齢者がテレビを見ていました。
骨折ですか、と訊いたら、耳を傾けてきたので、耳に近づけてもう一度聴きました。どうも耳が悪いようです。そういえばテレビの音が異常に大きかったですし。
いろいろと説明しだしてくれましたが、どうもよくわからない。何かを伝えようとしている姿勢は伝わってきますが、理解できない。
そのうちにリハビリの療法士が呼びに来ました。これからリハビリのようです。
この人は身体リハビリも大切だが、話すリハビリも必要なような気がします。
こういう体験を入院後3回していますが、このままだと私も間もなくそうなりそうです。困ったものだ。
今度姿を見たらまた話しかけようと思います。
部屋に帰ったら看護師が点滴の交換だと来ていました。
ベッドに戻ろうとしたら、それを見てここから上がっているのかというのです。そうだというとまるでアクロバットだと言いました。
運動になるのですと答えました。心配性の看護師ならきっとやめろというでしょうね。
隙間20センチくらいの隙間からベッドに上がるのです。
まあこの方が注意するので安全なのですが。
また空腹の1日が始まります。
お腹の痛みと違和感はほぼなくなりましたが、これは空腹のためかもしれません。
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