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2022/10/01

■節子への挽歌5398:映画「モーリタニアン 黒塗りの記録」を観てしまいました

節子

今日は疲労回復のための休養日と決めて在宅していましたが、在宅して何もしないのは退屈で休養になりません。休養というのは難しいものです。

それで午後、先日録画していた映画「モーリタニアン」を観てしまいました。
昨年公開されたジョディ・フォスター主演の映画で、9.11後、グアンタナモ収容所に収監されたモーリタニア人の青年と、彼を救うべく奔走する弁護士たちの姿を、実話に基づいて映画化した法廷サスペンスドラマです。
https://kuronuri-movie.com/
あまり評判は高くなかったのですが、アメリカがどのくらい事実を公開するのを許容するのかに興味を持っていました。

映画としては、正直、退屈でしたが、アメリカと日本の違いを改めて感じました。
グアンタナモ収容所の実情が、実に生々しく描き出されているのです。
もちろんそれに対する政府の対応も、ラムズフェルドはもちろん、ブッシュのみならずオバマの対応も、です。国家政府というものの恐ろしさや陰謀が明らかにされているのです。

「陰謀」という言葉を使うと、日本ではまだきちんと聴く耳を持たない人が多いですが、「陰謀論」はともかく、「陰謀」は政治の世界ではいつの時代も日常茶飯事のはずです。そこへの想像力を持つためにも、映画や小説はとても大切です。

この映画のサブタイトルには「黒塗りの記録」とありますが、情報公開されたほとんど黒塗りの文書の原本はしっかりと残されていて、しかもある手続きできちんと読めるのがアメリカのようです。
日本と違い、政府がきちんと記録文書を管理しているうえに、それを読もうとする人がいて、その気になれば読めること。しかも、それを題材に映画を作る人がいて、政府もそれを認めていること。官僚組織が崩れてしまった日本とは全く違います。
まあそれに感心させられたのです。

映画としては私には退屈でしたが、検事側に立つベネディクト・カンバーバッチが好演していました。宗教と政治の関係を考える上でも、とても示唆に富むものでした。
ちなみに、「モーリタニアン」がグアンタナモ収容所から解放されたのは2016年。まだ6年前の話なのです。
私たちは、そういう社会に生きているのです。

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