■節子への挽歌5452:ナースは人を見て人を治す
節子
入院中に書いた病院生活日記には、友人たちからいろんなコメントをもらいましたが、いまの医師中心の病院体制に異論を少し書いたら、医学者の友人から、こんなメールが来ました。
どの業界でも似たり寄ったりでしょうが、本当に自分の専門である体のことをよく知っている医師というのは少ないです。患者にとって良い医者というのはどういうものかもなかなか難しいですが、まずは専門家としての判断力が問題でしょうね。因みに本日9時から5チャンネルで放映されるトラベラーナースというのは結構好番組と思います。
まさか、この友人がこのドラマを観ているとは思っていなかったのですが、気になって過去にさかのぼってみて観ました。
たしかに私の病院医療体制の考えに見事に沿っています。
そこに出てくる不思議なナースが口癖のようにこう云うのです。
医師は病気を見て病気を治す
ナースは人を見て人を治す
全く同感です。
入院中の8日間、医師は私に一度も診察には来ませんでした。
途中、MRI検査とCT検査と3回の血液検査をしましたが、医師は診察室でそのデータを見て、ナースに指示を下すだけです。
こういう体制にはやはり共感はできません。
こういう話もありました。
同室のÅさんは3回目の入院でしたが、私が入院した時にはすでに7日間経っていました。ところがその後も5日ほど、絶食が続いていました。
ナースやスタッフが、もうÅさんはおかゆでもいいのにねと話しているのを聴きました。そしてÅさんにも、先生(医師)にも話しておくからねと言っていました。でもなかなかおかゆにはならなかったのです。
どちらが正しいかは私にはわかりませんが、そうした話しぶりから、ナースと医師の間にはコミュニケーションギャップがあるような感じを受けました。
しかし、患者を見もしない医師と患者の状況を詳しく見ているナースと、どちらが頼りになるか。いやこういう病院体制はいいのだろうかと思ってしまいます。
おそらく医師の仕事の多くは間もなくAIに置き換わられてしまうでしょう。でもナースの仕事は残るでしょう。
と考えれば、どの仕事が病院や医療の核になるかは明らかなはずです。
20年ほど前に考えていた「医療制度のパラダイムシフトの素人見解」を思い出しました。探してみたら、その一部が見つかりました。http://cws.c.ooco.jp/iryou-1.htm#am
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