■どなたかぜひ岸田総理にお伝えいただきたいです
福井県の東尋坊で20年近くにわたって「命の防波堤」になろうと日々見回り活動を続けているグループがあります。NPO法人「心に響く文集・編集局」です。
これまで800人近い人たちに直接声をかけ、それぞれが未来に向けて歩けるように支援してきていますが、その活動によって救われた人はその数百倍、数千倍いるはずです。
そのNPOを立ち上げた茂幸雄さんにお会いした時、「心に響く文集・編集局」という名称に違和感があったのですが、長いお付き合いのうちに、その命名に込めた深い意図がだんだんわかってきました。
テレビなどでは「自殺防止活動」に取り組んでいると茂さんは紹介されることが多いのですが、茂さんが目指しているのは、まさに「心の響き合う文集」を通して、誰もが未来に向けて歩いていけるような社会を実現することなのです。
その茂さんが、また新しい「文集」を出版しました。
「命の防波堤 東尋坊から」ですが、表紙に「親愛なる内閣総理大臣さま」とあります。
いつもながら、茂さんの思いのこもった文章を中心に編集されていますが、最終章の「親愛なる内閣総理大臣さま」には、7つの提案がとても具体的に書かれています。
茂さんらしく、総理大臣に向けて、「東尋坊の「命の防波堤」の一員として命を救ってきている私たちの願いを時間がありましたらお目通し頂けたら幸いであり、回答を求めるものではありませんのでこんな思いで活動している国民も居ることをお知りおき頂けたらと思うところであります」と書いています。
ぜひとも、岸田さんには読んでいただきたく、また茂さんにも会っていただきたいと思いますが、残念ながら私にはその伝手がありません。どなたか岸田さんに茂さんをお引き合わせ頂けないでしょうか。
読んでいただきたいのは岸田さんだけではありません。
茂さんは、東尋坊の岩場で遭遇した自殺企図者たちとの話などから、自殺の背後にある社会問題として、次の7点を指摘しています。
- 自殺防止活動とは‟人命救助”活動である。
- 自殺の背後には‟人権侵害”が山積している。
- 自殺者は、社会的・構造的な組織犯罪の被害者である。
- 行政機関は、管轄外に住む国民を‟よそ者”扱いにし冷遇している。
- うつ病などの精神障害者を薬漬けにし、自殺しても‟事故”扱いである。
- 自殺のハイリスク地における‟安全配慮義務“が忘却されており商業主義に走っている。
- 新興宗教団体の教義を第三者機関が検証し、科学的に証明ができない部分は騙しの詐欺であり、将来の崇りを告げて相手を脅し金品を提供させる行為は恐喝である。この「詐欺・喝罪」の犯罪行為を行っている宗教団体を公表し排除する。
茂さんは、こうした社会問題にみんなが取り組むことこそが大切だと考えています。そのためにも、全国各地の人たちに本書を読んでもらい、それぞれの地域での「ゲートキーバー」になってほしいと望んでいます。
私もぜひ多くの人に読んでいただきたいと思っています。
下記の東尋坊のNPO法人「心に響く文集・編集局」で実費頒布(1300円)していますので、もし関心を持っていただけたらぜひご購読ください。
http://toujinbou4194.com/
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