■とてもいい話を聞いてわずかな時間幸せになりました
誰にでもいると思いますが、私にも完全に信頼できる友人が何人かいます。
そういう友人のひとりから昨日、とてもうれしい話を2つ聞きました。
昨日は、そのおかげで少しだけですが、幸せな時間を過ごせました。
その一つを紹介します。
その友人は夫婦で農業に取り組んでいます。
牛(肉牛)を飼っていますが、子どもが生まれました。
それを知った彼女の友人が、その牛をくれないかと言ってきたそうです。
彼女は、夫に訊いてみたらと答えたそうですが、夫は「いいよ」と言ったそうで、牛はその友人のものになりました。
数日して、その人は鶏のひよこを30羽持ってきたそうです。
その人は養鶏業を営んでいて、これから牛も買いたいと考えているようです。
牛一頭とひよこ30羽が同価値かどうかなどと考える文化は、私の友人たちにはないようです。というか、彼らには、そもそも「交換」とか「贈与」という経済概念で語られるような関係もないのでしょう。柄谷行人さん風に言えば、そこにあるのは「交換様式D」かもしれません。
さらにこの話は続きもあるのですが、それはともかく、友人が言うには、友人夫婦と養鶏業の人との間には、こうしたやりとりはあるものの、そこに金銭は一切入ってこないのだそうです。
私があこがれている人と人とのつながりのスタイルです。
ちなみに、この話は1年ほど前の話のようですが、件の牛はまだ友人の農場にいるそうです。養鶏場にはまだ牛を飼う場所ができていないので、預かっているようです。
つまり、彼らには所有の概念もないのかもしれません。
こんなことが私の身近にもまだあることを知って、昨日はとても幸せになったのです。
しかし、すぐそのあと、湯島で「陰謀論サロン」がありました。
そこで私の「幸せな気分」は壊されてしまいましたが、でもまあ自然にも「陰謀」、つまり見えない謀、言い換えれば人智では察しえない力があるのですから、陰謀が悪いわけではありません。みんなよかれと思ってやっているのですから。
でもなぜ人は、自分は信じられても他者は信じられないのか。
さびしい話です。
農場をやっている友人も、養鶏業の人も、幸せでしょうね。
見習わなければいけません。
養鶏業の人に引き取られた牛の母牛には、数年前に私も会いました。
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