■節子への挽歌5521:実盛坂の補修
節子
節子も長年通った湯島のオフィスに行く途中の実盛坂の階段の補修工事が進んでいます。
最初の頃は、58段の幅2メートルくらいの細い急階段で上るのも大変で、節子が体調を崩してからは部屋のオーナーの綱島さんのご好意で、隣の綱島ビルのエレベータを使わせてもらっていました。
当時はテレビドラマの撮影などにも使われていました。
その後、少し幅が広げられ、イメージが変わってしまいましたが、急であることには変わりなく、いわば私にとっては健康のバロメータでもありました。
疲れている時には途中の踊り場で一休みしたくなることもありました。
でもそのおかげで、いまも普通に歩けているのかもしれません。
工事中は坂は通行禁止ですが、幸いに坂に隣接したところにサミットが開店し、そこについているエレベータが一般にも開放されています。
つまり、それを使えば、坂を上がらなくても大丈夫というわけです。
おかげで湯島に来る人は喜んでいますが、なかには情緒がなくなったと嘆いている人もいます。
10年前の私ならきっと嘆いて、エレベータは使わないでしょうが、いまはそのエレベータのおかげを享受しています。もう階段坂を上ることはないでしょう。
人間は怠惰なものです。
昨日、見たら、改修作業ももうほぼ完成です。
とてもすっきりしましたが、やはりなんとなく味気ない。
でもやはり完成したら、一度は頑張って上ってみようと思います。
節子と一緒に長年上った坂ですから。
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