■日本の司法への不信感
今日は2つの、なんともやりきれない報道が新聞に載っていました。
一つは、日野町事件で無期懲役刑を受けて服役中に死亡した阪原さんの冤罪がほぼ明確になったという報道、もう一つは聴覚障害の女児死亡事故の損害賠償訴訟で、その遺族の逸失利益は労働者平均の85%と判定された判決の報道です。
前者のような報道が出るたびに、日本の司法の闇を感じます。
せめて死刑と無期懲役刑に関してはすべてを改めて再評価する動きがあっていいと思いますが、被告側の再審請求が出なければ、最新の動きはでないのでしょうか。
日本の司法界には、すでに自浄能力は失われてしまっているようで、暗澹たる気持ちになります。
後者に関しては、そもそも損害賠償基準が、その人の金銭を稼ぐだろう能力によって判定されること自体に違和感がありますが、そこでさえも「差別」がなんの疑問もなく行われていることに、これもまた日本の司法の本質を垣間見る気がします。
遺族にとっては、やりきれない話だろうと思いますが、私でさえ、やりきれない気分でいっぱいです。
今日は、まったく元気が出ない一日です。
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