■節子への挽歌5511:死者は永遠の生を得る
節子
今日は節子の誕生日です。
もし現世にいたら、今年で78歳です。
お墓に花を供えに行ってきました。
誕生日なので明るい花をユカが選んでくれました。それに家に庭で咲いている黄色の水仙も一緒に。
78歳の節子は想像ができません。
私の世界の中では、節子はまだ62歳のままです。
死者は、遺された人の世界では年を取らないことに気づきました。
つまり、永遠の生を得るのです。
それは同時に、節子を思い出すときの私の年齢もまた年取っていないような気がします。
たとえば、両親を見送った人にとっては、両親を思い出すたびに、自らが子どもになっていることを思えば、わかってもらえるでしょう。
死者は永遠の生を得る。
最近ようやくそれに気づきました。
それはともかく、最近また挽歌が書けていません。
今年こそはと思っていたのですが、今年は年明けからいろんなことがありました。
それに最近、たくさんの夢も見る。
その夢が、なぜか彼岸を思わせることも少なくないのです。
節子も出てきます。いやそれ以上に、すっかり忘れてしまっていた人も出てくる。
なかには私の知らない、つまり今生の現世では会っていない人も出てくる。
なんだか最近は現世と彼岸とを行き来しているような気さえするのです。
まあだからそれが挽歌を書けなくなった理由とも言えません。
書きたいことはむしろ増えてきていますが、なにやら現世にいるうちにやっておきたいことが増えてきているのかもしれません。
いずれにしろ今日は節子の誕生日。
今日を機に、今度こそ挽歌をまた書きだします。
年内には挽歌の番号も、節子がいなくなってからの日数に追いつくようにしようと思います。
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