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2023/03/07

■中国の現代小説を読んだことはありますか?

米中対立構造の中で、どうも最近の日中関係もいい方向には進んでいません。
その上、私の誤解かもしれませんが、日本人はあまり中国が好きではないようです。
しかし、韓国や北朝鮮もそうですが、中国は日本の隣国です。
遠くの親戚よりも近くの他人というのは、別に個人の世界だけの話ではありません。
韓国とも北朝鮮とも中国とも仲良くすればいいと私はいつも思っていますが、どうも政治の世界ではあまりいい関係にはなりません。とても残念です。
そのせいか、中国に関するテレビや新聞での報道も、パンダ以外はあまり好意的な感じがしません。
ちなみに私はパンダがなぜあれほど人気なのかいつも不思議です。それにパンダを賃借するようなモノ扱いしていることに違和感を持たない人たちのパンダ愛には違和感があります。日本人の中国人観につながっているような気もします。蛇足でした。

話を戻します。
こんな状況が続けば、日本人はみんな中国嫌いから中国人嫌いになってしまいそうです。
そうなってほしくはありません。
そう思っていたら、ある人から最近の中国の人たちが読んでいる中国現代小説を日本に紹介している活動があることを教えてもらいました。
中国現代文学翻訳会というグループで、「いま中国に、こんなに豊かな言語空間を有する作品があることを日本の読者に伝えたい、との思いを共有する中国現代文学研究者・翻訳者の集まり」だそうです。
年2回、小説、詩、随筆など、現代中国の作品を紹介する「中国現代文学」という本を出版しています。
https://www.hituzi.co.jp/kotoba/syokai.html

教えてくださったのは、その会のメンバーのおひとりです。
早速にその人が訳した「鍬を担ぐ女」(何玉茹)を読ませてもらいました。短編ですが、中国社会の生々しい現実の一部に触れさせてもらった気がしました。もっとほかの作品も読みたくなりました。

私はこれまで現代の中国の人たちがどんな小説を読んでいるのか気にしたことがありませんでした。しかし、中国の人たちのことや中国という社会を知りたいのであれば、その人たちが読んでいる小説を読んでみるのはいいことです。そうした小説を読めば、いまの中国の人たちの生き方や考え方、あるいは社会の実相に触れられるかもしれません。そのことに気がつきました。

気がついたら動かなければいけません。
そこで、今年の6月から、中国現代文学翻訳会の同人でもある葉紅さんにお願いして、「現代中国小説」を読むサロンを定期的に湯島でやってもらうことにしました。日程が決まったらご案内しますが、中国と仲良くしたいと思っている方はぜひご参加ください。
そしてまずは、ひつじ書房が発行している「中国現代文学」で、現代中国文学に触れてみてください。葉紅さんからお借りして、湯島にも何冊か置いていますので、もし読んでみたいという方がいたら貸出しいたします。
私も、「中国現代文学」のバックナンバーに併せて、一時期、話題になったSF小説「三体」を読んでみようと思っています。

なお、湯島のサロンでは今年は「中国をもっと知ろう」という視点から、中国関係のサロンも始めたいと思っています。
話題提供してくださる方がいたら、大歓迎です。ぜひご連絡ください。

 

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