■節子への挽歌5552:私に早く死ねというのか?
節子
昨日は久しぶりにオープンサロンでした。
珍しい人もやってきたのですが、それはともかく、節子もよく知っている渕野さんがすこし遅れてやってきました。
いつものように、途中でそれぞれから簡単な自己紹介をしてもらいました。
渕野さんの晩になって、彼は衝撃的な話をしたのです。
肺がんが再発し、5月にまた手術をすることになったので、今日はそのことを佐藤さんに報告するために来ました、と。
実は今朝、再発のことはメールで知っていたのですが、衝撃的で、私は恥ずかしながら思考停止してしまい、返信ができないままになっていたのです。
渕野さんは7年前に肺がんが見つかり、以来、再発することなく5年を過ぎて、7年目に入っていました。
もう大丈夫だろうと思っていた矢先の検査で、小さな腫瘍が見つかったのだそうです。
私が勤めていた会社で大きなプロジェクトを興すときに、最初に選んだ仲間が渕野さんでした。
それまで交流のなかった彼を呼び出して、プロジェクトを説明し、これに関わるともしかすと会社を辞めることになるかもしれないが、一緒にやるかと話したのです。
彼を選んだ理由は、当時会社が募集していた社長への提案制度があり、それを読んで共感したからです。彼は私よりも10歳ほど後輩です。
そして取り組んだのが、東レでのCIプロジェクトです。
その結果、私は最初から決めていた通りに会社を辞めましたが、その時に彼もやめると言い出しましたが、なんとか思いとどまらせましたが、結局、その後、彼も会社を辞めてしまったのです。
私もまた彼の人生に影響を与えてしまったわけです。
その彼が肺がんを再発。対S\庁が悪い中を、その報告に来てくれたのです。
佐藤さんよりも若いので先に行くわけにはいかないともいうので、じゃあ、私に早く死ねというのか、とピント外れの冗談を言ってしまいました。
自分より若い人が先に行くほど、つらいことはない。最近の私の気持ちは、そういう思いから長生きへの恐怖が強まってきていますので、この冗談は少しだけ本音と願望が入っているのですが、みんなには伝わらないでしょう。
いささか反省。
渕野さんの話で、気がまたズンと重くなってしまいました。
疲れ切って帰宅。
なにもない平々凡々の人生の方が、いいかもしれないという気がしてしまうほどです。
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