« ■湯島サロン「死刑制度はなぜ必要か」のご案内 | トップページ | ■中国の現代小説を読んだことはありますか? »

2023/03/06

■湯島サロン「人生のたのしみは」報告

「善く生きる」サロンの、いわば番外編として開催した「人生の楽しみは」サロンは、参加者こそ少なかったのですが、とても楽しいサロンになりました。
やはり正面からテーマに取り組むほうがいいのかもしれません。

今回に味をしめて、つづけて「人生の喜びは」「人生の幸せは」「人生の喜びは」など、シリーズで開催したくなったほどです。参加者からも「喜怒哀楽」それぞれの提案もありましたが、「怒り」や「哀しさ」は気が重くなりそうなので、いささか躊躇します。
むしろもう一度、「人生のたのしみは」をやってもいいかもしれません。希望者が3人を越えたらまた企画しますので、ご希望の方はご連絡ください。

まあそれはともかく、今回のサロンの報告です。

参加者はせめて、橘曙覧の独楽吟52首は読んでくるだろうと思っていましたが、なんと読んできた人は一人だけ、まったく困ったものです。苦労して書いた案内文もあまり読んでいない。まあ、案内文が長すぎるのでしょうね。
仕方なく、みんなでまずは52首を読むことにしました。

これがよかったのかもしれません。なんだ、人生の楽しみと言っても、こんな程度の話なのか、と肩から力が落ちた人もいたでしょう。こんなたのしみなら、誰でもいつでも見つけられるでしょう。人生に楽しさがあれば、元気が出る。

1首ずつみんなで読み上げては意見もいいながら、52首、読み終わったところで、それぞれが共感できるものを選んでもらいました。
わりと重なるものもあり、そこから何となく、その人の暮らしぶりも垣間見えてきます。
つづいて、それぞれ自分の楽しさを短歌にしてもらいました。
そしてそれを発表しあいながら、人生とは何かを気楽に話し合いました。

Tanosimi000

52首の多くに共通するのは、世間がどうであろうと他者がどうであろうと自分を素直に生きることに楽しさを感じていることです。しかもそれらは、その気になればだれにもできることでもあります。
参加者の一人が、楽しみは与えられるのではなく見つけることなのか、と言ったのが印象的でした。楽しさを発見・創出できるかで、人生は大きく変わってくる。
少なくとも独楽吟で歌われているような「たのしさの素」は誰の周りにもあるでしょう。

社会の嫌な面や自らの暮らしの辛さだけを見ているのでなく、楽しさや喜びを見つける姿勢が人生を変えるかもしれません。アウシュビッツを生き延びたフランクもそうでしたし、エティ・ヒレスムも収容所の中でさえ意味ある人生を生きたのです。

今回は、入院中の人がひとり、病院を抜け出して(もちろん許可を得てですが)参加してくれたのですが、その人は病院生活が退屈だと言っていたので、「病院生活のたのしさは」シリーズに取り組むように頼みました。それができると、これから入院する人には福音でしょう。私もこれからの入院生活が楽しみになるかもしれません。

しかし、実際には生活の楽しさよりも苦しく辛く嫌なことのほうが多い人もいるでしょう。今回の参加者からも、たとえば、マスコミ報道を見ていると、原発再稼働や防衛費増、あるいは痛ましい事故や事件など、滅入ることが多いという話がありました。私もそう思っている一人です。
でも、ものは捉えようです。そうした課題を解決し乗り越えることを自らの課題と捉えるならば、悲しさや苦しさもまたたのしみにできます。

そう考えれば、実は喜怒哀楽はすべて同じものなのかもしれません。
喜怒哀楽を楽しむ生き方。ただ怒ったり哀しんだりするだけではなく、それらも自分の人生に意味を与えてくれるものとして肯定的に受け止め、楽しんでしまう。そんな生き方こそ、豊かな生き方、善く生きること、なのかもしれません。

参加者が詠んだ「たのしさの歌」を最後に紹介しようと思っていましたが、それはやめてサロンをやった感想の一句を最後に。
「たのしさは 友とたのしさ 語り合い たのしさ持ちに 気づくとき」
楽しさを話し合うことこそが人生の楽しさにつながっていくのかもしれません。

ちなみに「独楽吟」は次のサイトなど、ネットで読めます。
https://tankanokoto.com/2020/10/dokurakugin.html
お時間が許す時に是非一読してみてください。

生き方が少し変わるかもしれません。
たとえどんな状況にあろうとも。    

|

« ■湯島サロン「死刑制度はなぜ必要か」のご案内 | トップページ | ■中国の現代小説を読んだことはありますか? »

サロン報告」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ■湯島サロン「死刑制度はなぜ必要か」のご案内 | トップページ | ■中国の現代小説を読んだことはありますか? »