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2023/03/15

■節子への挽歌5538:戦争への反対活動

節子

時評編では報告を書きましたが、先日、「新しい戦前」をテーマにサロンを開きました。
報告でも書きましたが、参加者が少なかったのでがっかりしました。
もう日本はすでに実際に「戦前期」に入っているのかもしれません。

その時、参加者からは、佐藤さんは何をしているのかと問われました。
何もしていない人に限って、そういう質問をしてくるのです。
まあこれまでもいろいろとやってきたつもりですが、その問いには答えても意味がないと思い、あまり答えませんでしたが、いろいろと思い出していました。

私が最後に、昔風のデモに参加したのは、小泉政権の時にイラク派兵法反対運動でした。
この時はまだ押しつぶされそうなほどのデモで、活気がありました。
節子も誘ったのですが、節子は最初のデモで、とても新鮮だったようです。

しかしそうしたデモはそれが最後でした。
次に参加したのは、平和活動に取り組む市民グループをつないで、大きな「市民の風」を置こう僧と言う集まりでした。
そこでいろいろな人たちに会いましたが、私の活動は「コムケア活動」、つまり支え合う人のつながりを育てていくことだと自己紹介しました。

しかしもちろん、平和の集会などには参加し、これも節子や家族を誘って、新しいデモのスタイルとして考案されたピースウォークに参加しました。
これも節子は気に行ったのか、何回か参加し、家の玄関にもしばらくピースウォークのバッジを貼っていました。

節子がいなくなってからはそういうところに出ていく気力がなくなっていましたが、3.11の後の原発反対や安保法反対にはさすがに国会に行きました。
しかし何回か行くうちに、なにやら反対側の姿勢そのものに違和感が出てきて、行けなくなってしまいました。
気持よく歩けたのは、東海村の反原発集会とデモでした。
その時には、しかし折原さんが一緒に参加してくれたので、なんとか行く元気が出たのです。
いずれにしろ、そういうデモには行く気が起きてきません。
節子が入ればこそのデモだったのだとつくづく思います。

節子は私よりも、素直に戦争や暴力、さらには不正に反対できる人でした。
難しいことは考えずに、感覚的に反対したり行動したりしただけと言えばそれまでですが、誘えばほぼ必ず応じてくれました。
私は一人で行動するのがとても苦手なタイプなので、節子が入いればこそのデモへの参加でした。だから節子がいなくなった後は、数回しかそういう活動には参加していません。

その代わり、湯島のサロンの回数を増やしています。
サロンがどうして平和活動なのかと問われそうですが、遠回りでも人のつながりが広がっていけば戦争はなくなると確信しているのです。

とは言うものの、最近は戦争の足音が聞こえてくるような気がしてきています。
本音を言えば、いまのような時代が続くなら、一度、大勢がいなくなることもいいかもしれないと思うこともあるのですが、やはり戦争はよくありません。
サロンを通してもっと効果的なことができないか、考えていますが、なかなか妙案は浮かびません。
節子がいたら、発想を広げる刺激をくれるのですが。

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妻への挽歌21」カテゴリの記事

コメント

 佐藤さんこんにちは。随分前にこのサイトにお邪魔したことがあるものです。その時は鳩山由紀夫さんのことを書かせていただきました。このコラムで「戦争の足音が聞こえてくるような気がしています。」と書かれていたので居ても立ってもいられずコメントを書こうと思った次第です。

 私は沖縄県民です。沖縄では足音ではなくもう姿が見えてきています。自衛隊基地がどんどん作られ、ミサイルや弾薬が何の了解もなしに持ち込まれてきています。12月の安保関連法案が閣議決定されてから私の心はずっと不安で押しつぶされそうになっています。本島に住む私でさえこうなのですから先島、特に与那国・八重山に住む方たちの心情を思うと涙が出てきます。こんな大事なことを閣議決定で決めたとして認められるのでしょうか?閣議決定は法令ではなく内閣や行政機関を縛るものだと理解していましたが…。私の理解が間違っていますか?

 閣議決定の後もいつもと同じような年末年始の番組でした。世の中の無関心さがとても怖いのです。政府の横暴をだまって見過ごさないでほしいのです。しかしそういう沖縄も前よりも力が弱くなっているのではないかと感じています。このままでは本当に沖縄が戦場になってしまいます。
 本土の方々は「沖縄はかわいそうだが仕方ない」「地理的にしょうがない」「自分たちのせいではない」と胸を張って言えるのでしょうか?
 「台湾有事は日本の有事」と大声で煽ってた方は亡くなりました。日本国民の皆さんには目を覚ましてほしい。戦争になっていい思いをする人は戦争に行きません。戦場にもいません。沖縄をもう二度と戦場にしないでください。これだけが願いです。

投稿: ミヤギ | 2023/03/22 17:32

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