■湯島サロン「みんなの習慣や日課を出し合ってみませんか」報告
身近なテーマだったせいか、たくさんの人が参加し、話し合いもとてもにぎやかでした。参加者の感想を一言で言えば、「こんな身近なテーマでこんな深い議論ができるのか」という気づきだったような気がします。
それぞれにいろんな気づきを得たサロンになったと思います。
習慣や日課の大切さは意外と意識されませんが、そもそも「文化」は人々の習慣や日課で形成されていきますし、個人の人生も習慣や日課によって大きく変わってきます。
スポーツ選手のルーチンが時々話題になりますが、別にスポーツ選手に限った話ではありません。
私もこれまで、思ってもいなかった事件で「生活破綻」しそうになったことが2回ありますが、そこから抜け出せたのは、生活に「ルーチン」を意識したおかげです。
杉原さんはまずみんなに1日の生活を書き出す円形の時間表を配ってくれました。子どもの頃の夏休みの日課表を思い出しました。参加者はそれに記入しながら、毎日の日課や生活リズムなどを振り返ったと思いますが、こうしたことは普段あまりすることはないでしょう。それだけでも私にはとても新鮮でした。
その後、参加者一人ひとりが、自分の平均的な1日の生活を発表。杉原さんは、それをホワイトボードに書き並べてくれました。杉原さんの問いかけで、それぞれの「お気に入り」も書きだされました。
生活は人によってこんなにも違うのかと驚きましたが、同時に、その人の生活リズムを意外と知らないでいることにも気づきました。肩書やキャリアよりも、生活日課(パターン)を知るほうがお互いに理解を深められるようです。参加者への距離感がずっと近づいたような気もしました。
参加者みんなの日課を並べてみると、あまりに多様なのに驚かされます。
今回の参加者は、組織に所属して生活リズムが拘束されている人は少なかったのですが、それが逆に多様な生活リズムにつながっているのかもしれません。
しかし、睡眠時間や食事の回数もこんなに違うのか驚きました。
3時間しか寝ていない人もいれば、10時間以上寝ている人もいる。食事も1回だけという人が複数いましたし、食事時間もさまざまです。
もちろん夜型の人も朝型の人もいますが、昼夜逆転の人もいる。
最近では、標準的な生活パターンというものなどはもうなくなっているようです。人との付き合いが難しくなってきているわけです。
仕事時間と自由時間との配置も興味がありましたが、自由時間と言わずに創作時間と表現した人もいる。仕事の捉え方もさまざまですが、それも生活パターンにはっきりと表れてくる。
いずれにしろ、人によって1日の過ごし方はこんなにも違うものかと驚きました。
写真ではわからないでしょうが、杉原さんが書き上げてくれた写真を添付しますので、その違いや多様さを何となく感じとってください。
まさに人の生活は、その人それぞれであり、そこにこそその人の価値観や生き方が象徴されているのです。
それにしても、こんなにもみんな違った時間の過ごし方をしているのです。ちょっと生活パターンを変えるだけで人生が変わってくるかもしれません。
習慣や日課があればこそ、生き方を変えることも可能になってくる。改めてそのことにも気づかされました。たまにはルーチンを意識して変えてみるのもいいかもしれません。
参加者のなかには、プロセス志向心理学のワークショップに参加していたときのような体験だったと話してくれた人もいます。
自らの生き方に閉じこもってしまっているとなかなかまわりが見えなくなりがちですが、それを一度棚卸してみたり、他者の生き方を聞かせてもらったりするだけで、気づかされることはたくさんあります。
いずれにしろみんな軽い気持ちで参加したでしょうが、得たものは大きかったようです。
私もちょっと「ルーチン」の一つを変えてみようかと思います。
何かが始まるかもしれませんので。
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