■節子への挽歌5609:節子は物事を評価する基準のひとつでした
節子
初夏のような暑い日もあるかと思えば、今日はまた冬に戻ったような寒い朝です。
雨風もあって、元気の出ない朝です。
大型連休も終わりました。
私にとっては、なにもなく、ただゆったりした1週間でしたが。
昨日、柿嶋さんから、NHKのETV特集で放映された「誰のための司法か〜團藤重光 最高裁・事件ノート〜」を観たかと久しぶりにメールがありました。
彼女は今年初めからある行動に取り組んでいたのですが、どうも方針を変えたようです。
まあそれはよかったと思うのですが、統治行為論のサロンの報告を読んで、私と話したくなったのでしょう。
彼女は、東大法学部の教授でしたが、いまは退官しています。
この番組は、統治行為論にもつながっています。
私も見ましたが、日本政府のおぞましい実態を垣間見させてくれます。
團藤重光さんは私が大学時代に、最優先で授業を聞いた教授のおひとりです。
そして、私が信頼する数少ない日本の法学者のおひとりです。
その講義ぶりは今でも思い出すほどです。
言葉に迫力がありましたし、講義する時の團藤さんの姿勢が見事でした。
田中耕太郎はじめ、私の裁判官への信頼感は極めて低いのですが、團藤さんは最後まで、私が思っていた通りの人だったことが確信できて、とてもうれしい番組でした。
節子も知っている通り、私は検事になりたくて法学部に入学しましたが、いち早く脱落した人間です。だから司法の堕落に対してはものを言う資格はないのですが、それにしても今の日本の司法には失望しかありません。
自らの生活は、自らでしか守るほかないと思うほどです。
報道の締め付けが強まる一方で、それでもNHKのテレビは時にがんばっています。
民法はほぼ完全に商業主義の前に屈服してしまっていますが。
節子がいたらどういうでしょうか。
私にとっては、節子はいつも、物事を評価する基準のひとつでもありました。
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