■「本当に裁かれるべきは、冤罪を生み出した我が国の司法制度」
袴田事件再審の初公判が昨日行われました。
事件発生後60年近くが経過し、しかも冤罪の可能性が極めて高い裁判です。
昨日の公判での弁護団事務局長の小川秀世弁護士の冒頭陳述に心底共感します。
「被告人は袴田さんですが、本当に裁かれるべきは、警察であり、検察であり、弁護人及び裁判官であり、ひいては冤罪を生み出した我が国の司法制度です」
警察や検察はどこを向いて仕事をしているのかに関しては、いささかの違和感をずっと持っています。
視座が基本的に間違っているようにしか思えません。
冤罪を生み出すのは警察や検察やマスコミの仕事であってほしくはありません。
袴田事件が「冤罪」かどうかは私自身は確証を持てませんが、そもそも冤罪が発生するという仕組みには、どこか欠点があるはずです。
警察や検察やマスコミが目指すべきは、犯人探しではなく、事実の解明であってほしいです。
ましてや、誰かのための「事実の構築」であってはならないでしょう。
でもそういうような方向に、何か動いているような気がしてなりません。
「本当に裁かれるべきは、警察であり、検察であり、弁護人及び裁判官であり、ひいては冤罪を生み出した我が国の司法制度」という小川さんの言葉に、検察やマスコミはしっかりと耳を傾けてほしいと思います。
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