■WFC1:ファーストコンタクトの魅力
以前、「プロジェクト・ヘイル・メアリー」に関しては紹介したことがありますが、この作品は異星人との「ファーストコンタクト」を扱ったSFです。
最初はお互いにおっかなびっくりですが、次第に心が通じ合う。
生命の本質を考えさせられるとともに、素朴な人間性を思い出させてくれます。
知識膨れしてしまった現代人が、失ってしまった知性にも気づかせてくれる。
そんな作品です。
少し前に話題になった中国のSF作品の「三体」も「ファーストコンタクト」ものですが、それとは全く違って、ともかくあったかくなる。
「ファーストコンタクト」には、何とも言えない魅力がある。
特に、自らを相対化できる知性のある人には、魅力的なはずです。何しろ世界が次元を超えて広がるのですから。今の自分が否定されるほど、知的な出合いはないでしょう。
だとしたら、ワルサくんとのファーストコンタクトも、魅力的な事件に違いありません。
せっかく遭遇したファーストコンタクトの機会は、活かさなければもったいない。
そう思ったのが、今回、「ワルサくんとのファーストコンタクト(WFC)プロジェクト」に取り組もうと思った動機です。
いつもながら、突然の思い付きでしかありませんが、突然やってくるのが「ファーストコンタクト」です。いつもなら、見逃しているのでしょうが、今回は幸いに気づいたのです。
新たなコミュニケーションを生み出すには、相手のことをしっかりと知らなければいけません。相手を理解したうえで話しかけないといけない。
でも、私には、生物学的にも病理学的にも、がん細胞に関する知識はほぼ皆無です。
果たして、がん細胞とコミュニケーションなどできるのか。
この試みの話をしたら、細菌学の大学教授だった友人が、こんなメールをくれました。
がん細胞にとっての本来の環境が用意されれば、癌も体に悪いことをしなくなるのではと思います。これは医系の人には持ちにくい発想ですが。
もしそうなら、がん細胞にとっての「本来の環境」を一緒に考えようと呼びかければいい。そして、がん細胞とは別の私にできることを一緒に考えればいい。
もしかしたら、ワルサくんと私とがシェアできることがあるかもしれません。
もしないとしたら、お互いに思いを出し合って、シェアできる目標を創り出せばいい。でも、まずは、相手とつながらないといけません。そのためにも、ワルサくんも私なのだと気づいてもらわないといけない。それに気づけば。身体的にはつながっているのですから、思いもつながれるはずです。
いやすでに私の思いの一部に、すでにワルサくんの思いがもう既に含まれているのかもしれません。
だから摘出手術に抗って、治療を延ばしているのかもしれません。
こういう風に考えていくと、なんだかわけがわからなくなる。
でもまあ、まずは、そんなことを考えずに、ともかく私からワルサくんに向かって呼びかけを送り続ける予定です。
まるでオズマ計画のように途方もないプロジェクトです。
オズマ計画と違って、呼びかける相手は確実に存在し、しかも私の身体の中にいる。でもワルサ計画の時空間は、オズマ計画の時空間とは異質です。オズマ計画よりももっと壮大な試みのような気もします。
残念ながら今朝の30分の呼びかけにはまったく反応なしです。
それにしても、ワルサくんとはいったいどんな存在なのか。
なんだか少しまたワクワクしてきました。
でも注意しないとますます独りよがりのプロジェクトになりそうです。
困ったものですが。
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