■節子への挽歌5806:どんな人にも悩みはある
節子
昨日は節子もよく知っているKさんとじっくりと話し込みました。
それもランチタイムと夕方と2回にわたってです。
Kさんは私と違い、社会的にも経済的にも大きな成功をあげており、何の不自由もない豊かな生活をしています。
しかし、いろんな問題もまた抱えているのです。
私は同世代ですし、もう長年の付き合いなので、Kさんのことはかなり裏から表まで知っています。おそらくKさんは私には家庭事情も含めてほぼすべてを話していますし、また私もKさんには家庭事情も含めてほぼオープンにしています。
それもあって、私が困っているとそれとなく支援してくれ、それで助かったことも少なくありません。つい最近も経済的なピンチを、それとなく救ってくれました。しかしだからと言って、Kさんは私に恩を売ったなどとは全く思ってもいませんし、私もまた恩を受けたとも思っていない。まあそういう関係なのです。
ですから私も、Kさんが困っていたらできるだけのことをしたくなるわけです。
Kさんは、しかし、私のアドバイスをきちんと聞くわけではありません。
むしろ数年前まではあまりきかずに、反発していました。
私のアドバイスを聞いてくれていたら、いまのKさんの悩みはなかったはずなのですが、2年前にはまだ私よりも信頼していた人がいたのでしょう。
そもそも私とKさんとは価値観も生き方も違いますから、それは仕方がないことなのです。特に経済的な活動では、私のアドバイスは聞いてくれるはずもありません。
でも歳をとると、だんだん人は同じ考えにたどり着く。
この2年ほどで、私とKさんの世界はかなり近づいてきたようで、Kさんも私の意見を素直に聞くようになったのです。
だから最近は楽しく悩みに関しても話し合える。
恐らくそういう話し相手はKさんにとっては私だけでしょう。
夕方編はKさんにとってはかなり深刻な話だったと思います。
でも終始にこやかにお互い話ができてしまった。
しかも別れ際に、私のがんのことに関して、参考になる本があったから送っておくと言ってくれました。
直接話をしているときには、私のがんの話は全く出てこないので、もしかしたら知らないのではないかと思ったりもしていましたが、やはり気にしてくれているようです。
まさかKさんとこれほど親しくなるとは思ってもいませんでした。
歳をとると離れてしまう友人もいれば、支え合うようになる友人もいる。
まさかのまさか、という感じもありますが、だから人生は最後までわからないのかもしれません。
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