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2023/11/04

■がん民間療法体験44:がん民間療法に対する私見

がん民間療法体験も40日を超えました。

いうまでもありませんが、私は民間療法が癌治療に効果があると確信しているわけではありません。妻の時の体験もあって、むしろ懐疑的なのです。
確信していたら、そもそも40日奇跡プロジェクトなど始めるわけはありません。
ましてや、標準医療になっている癌の治療法を否定するわけではありません。
どうもその点が、きちんと読んでくださらなかったためには誤解を与えてしまったようです。
それで、40日プロジェクトもそろそろ終わりますので、改めてそのことを書いておくことにします。

確信できないからこそ、せっかくのがん発症の機会を得たので、自分で少しでも確認したかったのです。民間療法体験中は、もちろん、効果があると信じながらの取り組みですが、その自分を見ている3番目の自分は、中立的でした。さらに4番目はむしろ懐疑的。

『患者よ、がんと闘うな』というベストセラーで話題になった近藤誠さんは、標準医療だけでなく、代替医療(民間医療)にも否定的でした。
実際にがん患者になった人の気持ちを横に置くならば、近藤さんのメッセージはわからないわけではないのですが、患者やその家族にとっては、近藤さんのメッセージも受け入れがたいように思います。
少なくとも私には受け入れられません。
やはり何か信ずるものが欲しいのです。たとえそれが「イワシの頭」でも。

近藤さんや安保さんが問うているのは、「病いとは何か」「医療とは何か」ということでしょうが、実際の当事者は、そんな悠長なことは言っていられないのです。
私も手術を勧められながら先延ばしにしましたが、それなりのリスクは自覚しています。
もしかしたら、それこそ「手遅れ」になってしまうかもしれないのです。

でも人は明日何が起こるかわからない。
としたら、ずっと疑問に思っていたことに取り組んでみるほうが、いい人生につながるのではないか。そう思っただけです。
まあ人の一生はやり直しができませんから、その都度、ベストと思った選択をするのがいい。明日のために、今日を生きる生き方は、とりわけ私のような高齢になると選びたくはないのです。

40日、民間療法に取り組んでいて、要は日々の生活が最も大切だということ、自らの自己治癒力や免疫を高めることが、結局はできることの限界であること。そして、何よりも人のつながりこそが最高の薬であることを改めて思い知らされました。
この40日は、ちょっと疲れましたが、実に楽しく刺激的であるとともに、とても瞑想的で思考が深まる日々でした。いい出会いもいい体験もたくさんありました。

だからといって、がんになってよかったなどとは全く思ってはいません。
できれば、この40日は、別のことに向けたかった気もします。
こんなことを言うと、実も蓋もなくなってしまうかもしれませんが。

結果はどうなるかわかりませんが、いずれにしろその結果で、民間療法が効果ありとか効果なしとか短絡的に考えるつもりはありません。
それに、この体験を読んでくださった方には、私がいまたどり着いた最高の民間療法、あるいは養生的生き方が伝わっているかもしれません。

今日は、朝からいつものルーチンに取り組んでいます。
実は娘から、朝、あったかい白湯をゆっくり飲むことを勧めてもらったので、3日前から、メニューにそれを加えました。
この数日、ちょっとリズムがくるってしまっていましたが。
最後の2日間は、その分を取り戻すためにも療法に専念しようかと思っています。

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