■前立腺がん治療体験報告6;腰痛と内臓変調
前立腺がんの、いわゆる「標準治療」に入っていますが、いまのところ何の変化も起きていません。変化がないのも報告価値がありますので、定期的に報告を書こうと思います。
癌とは別に2点、体調に問題が生じています。
ひとつは腰痛です。これは骨への転移の兆しかと思ったこともありますが、転移はなく、どうも単なる腰痛のようです。
もう一つは、肝臓や膵臓に関する血液分析の値が上昇したこととそれと関連しているかどうかはともかく、内臓の違和感が続いていることです。
まず腰痛ですが、これに関しては、友人が「腰痛は歩いて治す」(谷川浩隆 講談社現代新書)を勧めてくれました。この種の本は苦手なのですが、ざっと目を通しました。
腰痛とは関係ないのですが、こんな文章が出てきました。
がんは症状がなくても放置すると、腫瘍が大きくなったり転移したりして患者さんの生命をおびやかします。ですからがんと診断されれば、たとえ症状がまったくなくても治療が開始されます。
癌腫瘍の存在と症状とは必ずしも一致しないというわけです。
問題は「癌腫瘍の存在」なのか、それが引き起こす「症状」なのか。
この短い文章の中に、医療や病気の本質が示唆されているような気がします。
本書の著者の谷川浩隆さんは、心身医学的な方法論をとりいれた「心療整形外科」を提唱されている方だそうです。「心療」という視点から、「病気」や「医療」を捉えているのです。
私に対して、「病人」だと自覚していますか? という問いかけをしてくる人が時々います。私はいつも、がん患者だとは思っていないと答えてきていますが、がん細胞がいま体内に存在するという自覚はもちろん持っています。
でもそのがん細胞は、いまのところ何の症状も引き起こしてはいません。むしろ私には、私の仲間のような親近感があります。ワルサくんと命名までしています。
でも、「心療」的には変化を起こしているのかもしれません。
谷川さんが書いているように、がんと診断されれば、たとえ症状がまったくなくても治療が開始されることをよしとするかどうか。
医師の中には、そうした医療の在り方を問題にし、いわゆる「医源病」論や反癌治療論を唱えている人もいます。
でもほとんどの人が、「がん細胞の存在」を指摘されると、それだけで「病人」意識を持ってしまうのが現実かもしれません。そして、がん細胞を排除しようとする。でもがん細胞もまた自分の身体の一部であることは間違いなのです。どうも対処の仕方が間違っているような気がします。
とまあこんなことを改めて考えてしまって、肝心の腰痛の話まで読み進めませんでしたが、歩くことで腰痛は治ることもあるというメッセージだけは素直に受け取りました。
今日もこれから40分ほど歩いてくる予定(散歩ではありません)ですので、そのうち腰痛は治るでしょう。
2番目の内臓変調ですが、これは悩ましいです。
民間療法が関係しているとしたら、何が問題かを確認したいのですが、それが難しい。
改めて検査しようかと思っていたのですが、今月また2回も血液分析をすることになっているので、その結果を待つことにしました。
その間、チャーガやアルカリ療法を控えることにしました。
しかし、もともと胆嚢の機能不全もあって、民間療法とは関係ないかもしれません。
それに、意識すればおかしくなるのですが、気にしなければ何ともない。
まさに「心療内科」の話なのかもしれません。
でもこれ以上、通う病院を増やしたくないので、少し様子を見ようと思っています。
というわけで、実のところあんまり調子はよくないのですが、ホルモン療法の副作用は何も出ていません。
これは民間療法によるところが大きいのではないかと思っています。
今回は、前立腺がんとは関係ない話になってしまいました。
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