■前立腺がん治療体験報告18:がん細胞との関係
毎日、柏の国立がん研究センター東病院に治療のために通院していますが、同じ被治療者仲間とのつながりもできてきました。
前にも書きましたが、みんな「いい人」ばかりです。
病気は人を善人にするという私の仮説は、間違いないようです。
治療が終わっても、友だち付き合いしたいと思う人ばかりですが、さすがにそういうことは言い出せません。私は医師や技師にも同じ思いを持ってしまうのですが、これももちろん自重しています。相手は迷惑に決まっているからです。
友だちつき合いと言えば、前立腺がんの診断を受けて以来、できた友だちがいます。
ほかならぬ「私のなかのがん細胞」です。ワルサくんと命名し、いまも毎日、話しかけています。
友だちなのに、陽子線治療でいじめているのはおかしくないかと思われるかもしれません。
でもこう考えれば、なんの矛盾も起こりません。
ワルサくんが「病気」なのです。だからワルサくん、つまり私のがん細胞を病から救い出すための治療をいま行っているのです。がん細胞と病のがんは別のものなのです。
これに関して書きだすと長くなるからやめますが、がん細胞も私の身体の一部であることは間違いないですから、理解していただけるでしょう。
ですから、私は毎日、ワルサくん、最近は親しみを持ってワルゾーと呼んでいますが、彼と一緒に、お互いに元気な身体をつくるために頑張ろうと呼びかけているのです。そしてそのためにこそ、陽子線治療をやっているわけです。
がん細胞とのこうした関係に関しては、複数の方から共感を持っていただき、同じような付き合いをしている医療関係の人もいることも教えてもらいました。
さてここまではたぶんよく聞く話です。
しかし私の場合は、もう一つ、奇跡らしきものが起こったのです。
奇跡ではなく、偶然のことかもしれませんが、昨日、ある集まりで話してしまったのでここにも書いておきます。
実はワルゾーがまだ完全に信じきれないでいたころですが、彼にある課題を出したのです。私の顔のほっぺに生じた小さなコブのようなものをなくしてほしいという課題です。
皮膚科に行こうと思っていたのをやめて、ワルサくんに託したのです。
それから一か月、何と先週、それが跡形もなく無くなったのです。
ワルゾーの力には驚きましたが、でももしかしたらこれは偶然かもしれない。
それでいま第2の課題を与えています。
私が抱えているもう一つの身体欠陥、切れそうな脳内血管の回復です。
毎年、MRIで確認していますが、医師は回復は不可能なので悪化しないようにと言ってくれていますが、これを回復できないかという課題です。期限は次のMRI検査、たぶん夏ごろでしょうが、それまでです。
さてそれが実現したら、もう完全に信じられます。
そうしたらさらに第3の課題です。
それは宝くじで10億円当てることです。
10億円あれば、まだいろいろと仕事ができますから、生きながらえる意味を見つけられます。
さてワルサくんには、そこまでのパワーはあるのか。
しかし欲を出しすぎるとワルサくんは怒るかもしれません。
第3の課題は、考え直した方がいいかもしれません。
これ以上生きながらえてもあんまりいいことはないでしょうし。
というわけで、陽子線治療は順調に進んでいます。
毎朝、8時前に家を出るのは、いささか大変ですが。
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