9日連続サロンの2日目に開催されたサロンの報告です。
いよいよトランプ大統領のアメリカが始まりました。
果たして世界はどう変わるのか。
トランプ出現後のアメリカ大統領選挙の動きを追いかけてきている北川泰三さんに、これまでの経緯を振り返ってもらいながら、これからの世界にどういう影響が出てくるかを話してもらいました。
陰謀論に関心のある人にとっては、「トランプによって陰謀論の真実が暴露されるか」という期待も大きいでしょう。実際にそうした動きは出始めています。
2016年の時と今回はいろんな意味で大違いです。
2016年はまさかのトランプ政権誕生でした。物議を醸す言動でそもそもトランプの人物像が見えてこない。しかもパリ協定もWHOも有無を言わせずに脱会。そのおかげでいろんなことも見えてきたと思いますが、ともかくあまりの型破りな言動にみんなついていけずに思うような成果が出ず、2020年の大統領選では意外な敗退。
しかし、そのトランプは再び帰ってきたのです。
トランプ政権の再びの誕生には、真反対の評価があります。
トランプ支持者たちは、民主党時代のアメリカは、民主主義ではなく、官僚主義が支配していた。これから陰謀論で語られていたことのなかに事実があったことが明らかになっていく。DS(ディープステート)官僚から国民が支配されていた状況は変わっていく。そして再び、アメリカの黄金時代がやってくる。そう言います。
北川さんは、必ずしもそうしたトランプ支持者の言い分をすべて受け入れているわけではないでしょうが、トランプ政権誕生を好意的に受け止めています。
実際に、そうした動きはすでに動き出しているからです。
たとえば、教育省の廃止。アメリカンアカデミー(無料のオンライン大学)を設立し私立大学の課税で運営。保健福祉政策の転換。そして肥大化した政府のスリム化。
そうしたトランプ政権のポイントを北川さんは3つの言葉で表現しました。
“MAGA”“MAHA”“DOGE”
“MAGA”は、トランプの有名なスローガン「Make America Great Again:アメリカを再び偉大にしよう」です。
“MAHA”は、トランプ政権の保健福祉長官に選ばれたロバート・ケネディ・ジュニアの「健康な国」を目指す「Make America Healthy Again」構想。
“DOGE”は、イーロン・マスクが新設した政府外助言機関「政府効率化省(DOGE)」。それこそ異次元の行政改革が具体的に発表されています。
つづいて、すでに発表されている政策を、北川さんは紹介してくれましたが、それに併せて、軍産複合体と医産複合体を通して国際金融資本が、マスメディアと法を駆使してアメリカ国民を収奪していたアメリカ政治の構造をわかりやすく図解してくれました。
すでに明らかにされている情報をていねいに集めていくといろんなことが見えてきます。たとえば北川さんはマイク・ジョンソン下院議長が、この4年間のバイデン政権下ではバイデン大統領は実権を握っておらず、自らが理解できない大統領令に署名していることを認めただけでなく、バイデンと会うにはCIA長官が同席する必要があったことを認め、彼は大統領ではなくCIAが我が国を運営していると認めた、と発言したそうです。こうした事実はなかなか日本のマスコミでは報道されません。
しかし、そうした情報をていねいに集めていくと、表には隠された構造が見えてくる。
いずれにしろ、トランプ政権が実現することになったことが、世界の動きを大きく変えていることは事実です。というか、世界の動きが大きく変わりつつあることが、トランプ政権を実現させたともいえるかもしれません。
北川さんは、単にトランプ政権だけではなく、それに絡み合うような形で、世界が揺れ出していることに目を向けないといけないと言います。
もちろん日本も、そうした動きに無関係ではない。
日本のテレビでも報道されていますが、トランプ大統領は就任直後、まるで倒産会社の立て直しのように矢継ぎ早の大統領令を出しています。
そのなかには、WHO(世界保健機関)からの離脱やパリ協定からの離脱に関するものもありますが、なかには「ダイエットコーラの専用注文ボタンを大統領執務室に設置」などといった大統領令まであるそうです。
これをどう受け止めるか。
移民政策やパリ協定離脱よりも、私には象徴的なものに感じます。
トランプ政権は、政治のパラダイムを変えようとしているのです。従来の発想で捉えてしまうと、間違ったメッセージを受け止めることになりかねません。
最後に北川さんはこうまとめました。
トランプ大統領は、よくもわるくも、アメリカ政府(国家)を経営し直そうとしている。まさにビジネス界で生きているトランプならではの発想です。
外交政策の基本が「ディール」なら、ディール主体としての政府もビジネス感覚で徹底的にマネジメントを強化、あるいは経営変革しようとしているのです。
ポリティカル・エコノミクスの時代からエコノミカル・ポリティクスの時代へと大きく転換しようとしている。私が最も危惧している時代の流れです。
北川さんはその動きを好意的に見ているようで、誰も改善しようとしない日本はどうするのか、日本も徹底的な改革が必要ではないのか、と言います。手取りを増やすレベルでは無理だとも。
そして、日本版MAGA、MAHA、DOGEを目指せ!という。日本のイーロン・マスクは誰だろうともいう。
この点に関しては、私は全く賛同できません。
むしろ恐ろしいのは、そういう株式会社アメリカ合州国の子会社として、親会社のために収奪されたり、汚れ役を担わせられたりする主体的経営権なき隷属子会社になることが恐ろしいのです。テレビの見過ぎのせいか、石破総理がフジテレビの辞任した前社長に見えてくる。トランプが誰に見えるかは言うまでもない。
ただ一筋の光はある。
トランプ政権が目指すのは、「低所得・中間層から搾取し、貧しい国の富裕層に金を与えていることを止める」ことだと北川さんは言いますが、もしそうなら希望はある。
いずれにしろ、すでにトランプ政権は動き出しました。
陰謀論で取りざたされてきていることがどんどん顕在化してきています。
日本のマスコミ政治報道は相変わらずですが、でも周辺から変わりだしました。
国際政治も、各国政治も、大きく揺れ動きだした。
日本もいい方向に動いてくれるといいのですが。
それに関しても北川さんは私見を少し話してくれましたが、それは省略します。
話し合いの内容も省略ですが、1点のみ。
陰謀論関係のサロンにはわざわざ新潟から参加する人がいます。
その人が「金が高騰しているのではない」と明言したのが印象的でした。
金価格の高騰を、金の視点で見るか国際通貨制度の視点で見るかで、世界や歴史の見え方が全く違ってきます。
これはまさに「陰謀論」との付き合い方の要を衝いているように思います。
9回連続サロンの報告の流れで、いつもよりも軽く書いてしましました。
北川さんに叱られそうです。
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